しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【歳末恒例企画】年間アニソン10選2017

なんだかんだ続けられている、年間のアニソンから10選を決める記事。きちんとした形では今年で3年目になります。過去2年の記事はこちら→(2016年 2015年)

選出基準は
・2017年に音源が初リリースされた楽曲
・同一作品からは1曲のみ
・アニメ/ゲーム作品のタイアップ楽曲(主題歌/挿入歌/劇中歌etc)もしくはキャラクターソング(アーティスト名義がキャラクター名のもの)
としました。まあ最後のものについてはふわっとした感じでいこうと思います。
10選内での順位はつけていないので、順番はアーティスト名50音順。また、曲名のリンクでiTunes配信に飛ぶようにしてあります。試聴は(公式のものがあれば)動画、それとiTunes埋め込みで行いますが、後者に関しては音量注意でお願いします。

iTunes埋め込み参考:[ブログで音楽を紹介したい!]iTunesの試聴プレイヤーを超簡単に貼り付け・埋め込みできるツールを作った[改良版] | ひま缶

では、楽曲については追記へ。
1.希望リフレイン/青島萌香 (CV:三森すずこ)(TVアニメ『One Room』第3部主題歌)
作詞:稲葉エミ/作曲・編曲:eba



3人のヒロインとのストーリーを4話ずつのオムニバスで描いたショートアニメ『One Room』。登場ヒロインごとに3曲が用意された主題歌も良曲ぞろいでした。今回選んだのはバンド路線の『希望リフレイン』。格好良さのなかにどこか切なさも感じさせる一曲です。面白いのはボーカルで、キャラ自体にシンガーソングライター設定を付けるという逆転の発想により、演じる三森すずこさん本人の歌唱に近くなっているように感じます。その分キャラソンにとどまらずアーティスト曲的な魅力も兼ね備えた曲になっているのではないでしょうか。本編最終回のMV的な演出も印象的でした。

青島萌香(三森すずこ)
スマイラルレコード
2017-03-08



2.サンキトウセン!イヤホンズ(TVアニメ『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』第3話EDテーマ)
作詞・作曲・編曲:エンドウ.




原作ゲーム『AKIBA'S TRIP』と「秋葉原で敵の服を脱がせて戦う」というコンセプトを共通させつつ、内容はオリジナルで各話やりたい放題だったアキバニ。レーベルを越えて集まった10組のアーティストが毎回異なるEDテーマを担当することも話題となりました。今回はそのED集より、イヤホンズが歌う3話EDをチョイス。イヤホンズは本作のメインヒロイン3人のキャストやOPテーマも担当しているメインユニットということもあり、本曲(正確にはメインキャラによる劇中ユニット「まにあ~ず」版)は挿入歌として複数の回で使用されていたため印象に残っている方も多いのではと思います。
秋葉原へのリスペクトがつまった歌詞をリズミカルに並べ立てる曲調はイヤホンズにも多くの楽曲を提供するほか、このアニメの劇伴も担当しているエンドウ.さんならでは。イヤホンズ3人の歌唱も部分によってはもはや絶叫といえるほどに振り切れていて、とてもテンションの上がる楽曲になっています。

King Records =music=
2017-03-22



3.FULLSCRATCH LOVE/FAガールズ(TVアニメ『フレームアームズ・ガール』EDテーマ)
作詞:三重野 瞳/作曲・編曲:広川恵一 (MONACA



昨年の10選の際に「今年のMVPを選ぶならこの人」と述べたMONACA広川恵一さん。今回セレクトした楽曲はバンドサウンド路線ですが、ドラムやベースの暴れ方、フルで聴いたときの展開が相変わらず変態的で実に広川さんらしいと感じる一曲です。アーティストの「FAガールズ」はキャスト歌唱の名義ですが、各話ごとに担当メンバーが異なる方式。TV未使用のSpecial ver.を含め、12通りの組み合わせがあるので好みのバージョンを見つける楽しみもあるかもしれません。といってもSpecialが全員版なので個人的には専らそればかり聴いているのですが、それ以外だとフレズヴェルク (CV阿部里果)の激うまボーカルが堪能できるVersion1011、作中最大手の(?)轟雷×あおデュエットであるVersion8あたりが好きですね。ちなみにVersion1~3とインストはシングルに、それ以外は3枚のキャラソン&サントラアルバムに3バージョンずつという形で収録されていますのでCD派の方はご参考までに。 












4.ぽんとPUSH! もっとSMILE!/片山実波 (CV.田中美海) (TVアニメ『Wake Up, Girls! 新章』キャラクターソング) 
作詞:y0c1e/作曲:fu_mou/編曲:y0c1e




企画開始より何かしらを毎年セレクトしているWake Up, Girls!ですが、今回は先日発売したてのキャラクターソングシリーズから1曲。主要楽曲はMONACAがずっと担当していますがそれ以外のクリエイターが参加することもあり、今回のキャラソンはHifumi,incの作家陣が中心となって制作しています。どのキャラも良い曲だったのですが、「声優ラップ」という強力な武器で試聴段階から衝撃を与えてきたこれはやはり頭一つ抜けているかと。間奏明けの「Wonder Sunny Girl!」のところのバッキングがメリハリ効いててお気に入りです。作品ファンの立場から見ても曲調・歌詞ともにみにゃみらしくも新しい魅力となっていて、キャラソンとしても十分な出来だと思います。 




5.グッドラック ライラックGATALIS
(TVアニメ『アニメガタリズ』EDテーマ)
作詞:只野菜摘/作曲・編曲:田中秀和 (MONACA)




おなじみMONACAのエースの一角、田中秀和さんの楽曲。アイカツ!シリーズなどでも定番で、氏の十八番ともいえる渋谷系ポップスです。歌唱を担当するのは作品のメインキャストを務める本渡楓さん・千本木彩花さん・東城日沙子さんによるユニット。コーラスを多く含んだボーカルも心地よく、ついつい何度も聴いてしまう1曲になっています。

GATALIS <阿佐ヶ谷みのあ、上井草アリス、高円寺みこ>
2017-11-22



6.WINTER JEWELS/KiRaReスマートフォン向けアプリ『Re:ステージ!プリズムステップ』キャラクターソング)
作詞:高瀬愛虹/作曲・編曲:伊藤 翼




Twitterでフォローしている方がオススメされてるのを見て聴いてみたところ、一発で気に入って彗星のように一気に10選に入り込んできた楽曲。全編に渡って美しいストリングスのサウンドと、リズミカルなBメロがお気に入り。特にCメロ後に間奏を挟んで入ってくるBメロがたまらないです。
いわゆる2次元アイドルコンテンツのゲーム用楽曲ですが、収録シングルの表題曲である『宣誓センセーション』をアニメOPとするならこちらはEDかな?という曲調で、やはり自分の好みはこの感じなんだな、と。作品自体はまだよく知らないものの、曲だけでも「冬空の下で夢を誓い合う少女たち」の画が浮かんでくるあたり、素晴らしいパワーと普遍性のある楽曲と言えるのではないでしょうか。



7.組曲フォーエバー☆フレンズ/(略)(TVアニメ『プリパラ』劇中歌)

~第一楽章~「I FRIEND YOU!」 
~第二楽章~「LOVE IS FRIEND」

~第三楽章~「My Friend, Dear Friend」
~第四楽章~「ウィー・アー・ザ・フレンズ!」


作詞:【全楽章】松井洋平、【インターリュード】三重野 瞳、マイクスギヤマ
作曲:【全楽章】桑原 聖 (Arte Refact)、【第二楽章、インターリュード】松井洋平、【インターリュード】本多友紀 (Arte Refact)、石塚玲依、【ポストリュード】松坂康司 (SUPA LOVE)
編曲:酒井拓也 (Arte Refact)



2014年より放送しているアニメ『プリパラ』。今年の3月で一区切りを迎え、現在は後継作品『アイドルタイムプリパラ』が放送されていますが、その無印プリパラの3年分の総決算として登場したのがこの楽曲。表記からおわかりいただけると思いますが、全四楽章+インターリュード・ポストリュードからなる組曲形式になっています。あまりに長くなってしまうので省略しましたが、参加アーティストはこれまでの楽曲展開に参加したキャラがほぼ勢ぞろいの総勢20キャラ(兼役があるためキャストは18名)。CDでは4トラックに分けて収録され、総尺10分強の大作となっています。第一楽章部分だけ聴いても十分にクライマックス感のある名曲だと思うのですが、そこから歴代曲のメドレーであるインターリュードなどを挟んでラストの「We are the friends forever!」のリフレイン、そしてシリーズのとある曲をピアノアレンジしたポストリュードまで通しで聴いたときにはひとつの物語を読み切ったような満足感に溢れていることと思います。性質上どうしても作品のファン向けにはなりますが、それを差し引いても十二分にオススメできる一曲ですね。もちろんプリパラを見たうえで聴いてくれればなお嬉しいです!




8.ハニーアンドループス豊崎愛生(TVアニメ『プリプリちぃちゃん!!』第1クールEDテーマ)
作詞:仁科亜弓/作曲・編曲:古川貴浩



アーティストとしての活動歴も長い声優・豊崎愛生さんですが、15枚目となるシングルの表題曲は意外にも7年ぶり2度目(表題曲では初)となるアニメタイアップ。
楽曲としてはディスコでファンクなダンスPOPといったところで、豊崎さんのイメージにも「ちゃお」連載原作アニメのタイアップにもマッチした一曲になっています。作編曲を担当された古川貴浩さんは個人的には9nineの『Cross Over』や『サムライフラメンコ』のミネラル★ミラクル★ミューズ楽曲などに触れて以来お名前を覚えている作家さんなのですが、こういった楽しげなナンバーに強いですね。また、聴いているだけでも楽しい曲ですが、公式ダンスも簡単ながら大きな振りなので踊るとさらに楽しかったりします。ぜひ MV等でダンスをチェックしていただければと思いますね。

9.テクトラ! - Yumemille feuille guruRemiX. -/TRINARY(たけだまりこ、中恵光城、八木侑紀、萩原あみ、平山笑美(Webアニメ/スマートフォン向けアプリ『拡張少女系トライナリー』OPテーマ)
作詞:えびずん/作曲:佐伯高志/編曲:中塚 武




アプリゲームとアニメの2軸で展開するコンテンツ、『拡張少女系トライナリー』のテーマソング。"RemiX"という曲タイトルの通り、(アニメ主題歌と考えるなら)ともすればやりすぎなのではと思えるほどに……というか明らかにやりすぎなノイズ交じりのミックスが強烈なインパクトを残す楽曲。初めて聴いたときには「なんじゃこりゃ!?」となるものの、かなり危ういバランスで曲が成り立っているようなその感覚はクセになるともうやめられない、病みつきになる不思議な曲です。作品のプロデューサーおよび音楽ディレクターを担当する土屋暁さんによる 歌詞解説も興味深いので、気に入った方はそちらもチェックしていただければと思います(解説リンクについて、URL見るに更新のたび変なところに飛びそうな気がしないでもないんですが、適当に遡っていただければ。該当記事は2017/09/07です)。 

現在は配信のみのリリースで、来年1月に公式オンラインショップ限定でCDも発売されます。関連商品合わせて仕様がいくつかありますので、詳細は特設ページへ。







アイドルタイムプリパラとプリパラは別作品です!というとまるでアイドルタイムに文句があるみたく聞こえてしまいますが、もちろんそういうわけではなく(笑)。1作品1曲ルールがあるので一応弁明ですね。
『アイドルタイム』主人公の ゆい と『プリパラ』主人公の らぁら のW主人公によるデュエットソングで、サウンド・歌詞ともに夢見る女の子のキラキラに溢れたステキな一曲になっています。曲調はミディアムテンポで聴きやすく、派手ではないけれどスッと染みこむような魅力がありますね。メロディに対する歌詞の当て方も好きなところが多く、特に「スリー、ツー、ワン……ようこそ、アイドルタイム!」の詰め方が大好きです。「Dreaming Dreaming」「ワクワク」「Making Making」「Popin' Popin'」のような繰り返しを多用するところも可愛らしくて耳に残りますね。








【総括】
12月はじめごろにライブラリから2017年の楽曲をずら~っと眺めながら良かった曲をピックアップし、できたプレイリストから少しずつ削っていく、という形式で選んでいるんですが、最初の段階ではノミネート40曲くらいあったのでなかなか悩んだ10選でした。かなり最後の方まで悩んでいたのはひかり、ひかり』(相坂優歌/『ネト充のススメ』EDテーマ)情熱☆フルーツ』(トキメキ感謝祭/『アクションヒロイン チアフルーツ』OPテーマ)ぼなぺてぃーと♡S』(ブレンド・A/『ブレンド・S』OPテーマ)など。1作品1曲ルールがなければ7 Senses』(Wake Up, Girls!/『Wake Up, Girls! 新章』OPテーマ)アイコトバ』(GARNiDELiA/『アニメガタリズ』OPテーマ)なんかも入ったかもしれません。

そうして選んだ10選ですが、眺めて思うのは『Re:ステージ!』『拡張少女系トライナリー』と、アプリゲーム等で展開しているコンテンツから2曲入っていることでしょうか……いや選んでるの僕なんですけど。TVや劇場アニメ以外のコンテンツにも多くの良曲は存在しているわけで、アンテナを高く張っていくのは大事だな~と思いました。トライナリーはOPを選びましたが、ディレクター土屋氏がもともと音楽畑の出身ということもあってかキャラクターソング等もかなり攻めた楽曲になってますので、そちらも是非チェックしていただきたいです。ちなみに楽曲制作を担当するのは私のイチオシ作家事務所であるスマイルカンパニーのクリエイター陣なので、良ければそちらのお名前も覚えていただけると嬉しかったり。リステは曲をちゃんと聴いたのはつい最近ですので、これから注目していきたいですね。

Wake Up, Girls!およびMONACAは今年も安定して10選入りしております。今回は外しましたが、シングル恋?で愛?で暴君です!恋愛暴君OPテーマの表題曲をはじめ3曲すべて当たりの名盤でした。名実ともにアニソンシーンのトップランナーたるMONACAとタッグを組み続け、新たな挑戦を続けるアーティストWUGは声優ユニットの中でもかなり強い部類に入るよなあと常々感じています。ちょっと作品まわりのゴタツキがひどいことになってますが、今後の活躍にも期待したいですね。

アーティスト的に印象に残ったのは豊崎愛生さん(ご結婚おめでとうございます!)。もちろん声優としての仕事やキャラクターソング等はこれまでも聴く機会が多かったのですが、実はアーティスト名義の楽曲をちゃんと聴いたのはハニーアンドループスが初めてでして……以前から気にはなってましたし、ちょうどいいタイミングでベストアルバムをリリースしてくださったのでそちらも購入したのですが、アコースティックな雰囲気で癒し効果のあるものからポップなものまで揃っていて大満足。『一千年の散歩中』『君にありがとう』あたりが特にお気に入りでした。音楽的素養も豊富なようですし、曲提供者もシンガーソングライターの方が多くてアーティスト然とした魅力のある方なんだなぁと改めて思いました。

あとは、KiRaReのメンバーをチェックすると鬼頭明里さんのお名前が。先ほど名前を出したブレンド・Aの一員でもある鬼頭さんですが、歌い方が大変気持ち良いなあと思います。来期の出演作品も発表されているほか、『ラブライブ!』シリーズの新企画のユニットにも参加されているとのことで、まさにブレイク真っただ中という感じですね。……こんなツイート↓をした人としてはちょっと嬉しかったり(笑)。もちろん本人の魅力や、ずっと応援していた方がいてこそのブレイクなんでしょうけどね。





というわけで、2017年のアニソン10選でした。来年も現在発表されているだけでもWUG関連でベストアルバムや新タイアップにI-1のシングル、カードキャプターさくらの新作では坂本真綾さんとの再タッグOPだったり早見沙織さんのEDだったりと注目曲が盛りだくさんで楽しみですね。長文お付き合いくださりありがとうございました。