しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【アニメ・特撮感想】2019/02/10 ニチアサ感想〜スタプリ2話・ジオウ22話・ルパパト51話(最終回)・プリチャン44話〜

 6日遅れもなんのその、ルパパト最終回&プリチャン2年目キャスト解禁など盛りだくさんだった2/10のニチアサ感想です。


スター☆トゥインクルプリキュア
#2「宇宙からのオトモダチ☆キュアミルキー誕生!」
 オヨルンちゃんララちゃん初変身。1話ではセリフの大半が宇宙語だったり初手からゲロインっぷりを披露したりで小動物的な可愛らしさがありましたが、きちんとキャラクターが描かれるとまたしっかりした魅力があっていいですね。プリキュアになれる確率(算出方法がわからん)が低かったのを気にして悩んでいたり、プルンスやフワのことを案じていたり……「13歳は大人」ですが、けして成熟しきっているわけではない。大人へとなっていく途中のような印象がありますね。責任感を抱えている姿、いいと思います。
 加えていうなら、今週はざっくりと「データがどうでも関係ない、あなたはあなた」といった話運びとなっていました。それ自体は大切な考え方ですし、「可能性」という作品のテーマにもつながるわけですが……データというのは使える場面と使えない場面があるものだと思いますので、そうした統計が役立つエピソードも今後見られたらいいなと思います。とはいえ、「データ重視キャラ」というのも序盤のキャラ立てのための味付けっぽい感じもしなくはないですが(笑)。


#22「ジオウサイキョウー!2019」
 ジオウパワーアップ回。ディケイドアーマーについてはウォッチをスッと渡されてのアイテムベースな強化だった印象でしたが、今回は精神的な成長も合わせての強化だったので、王道なパワーアップ回だった気がします。その分龍騎は若干抑えめだった気もしますが、まあスピンオフも控えていることですので、そちらを楽しみに待つ形でしょうか。
 「最高最善の魔王を目指す」というソウゴの中にある最低最悪のオーマジオウ適正を鏡の中のソウゴとして出すのはミラーワールドを上手く絡めていた……のかな?原典的にどうだったのかはわかりませんが、ジオウのシナリオとしてはいいフックになったんじゃないかと。人間言っていることとは違うことをつい思ってしまうこともありますが、別にどちらが本当の自分ということでもないよなー、と思うので、「すべてを受け入れる」という方向に持っていったのは共感があると同時に覚悟も感じられて良かったです。
 ソウゴ的には前へと進んだ一方で、ゲイツツクヨミ的には再びソウゴとの関係を見つめ直すこととなりました。迷いながらもソウゴとの関係性を形作っていっているゲイツはともかく、ツクさんに関しては若干宙ぶらりんな印象がないこともないので、今回をきっかけにその辺りの描写もより深くなっていくといいかなと思います。


#51(最終回)「きっと、また逢える」
 いよいよ最終回。スタッフ布陣の近い『ジュウオウジャー』が終盤詰め込み気味に感じてしまったのもあって戦々恐々としているところもありましたが、終わってみれば十分満足のいく形に収まっていたのではないでしょうか。
 快盗のドラマは前回でひとつのフィナーレを迎え、ドグラニオを倒すのは警察のお仕事。このブログ感想でもたびたび言っていますが、「(メタ的に言えば)1年間のドラマを背負い、個人の都合で戦う快盗」と対比しての「世界の平和を守るヒーローである警察」が本当にカッコよくて……終盤へ向かうにつれてこの対比はどんどん強くなっていったように思いますね。
 さて、そんなラストバトル。『ジュウオウジャー』でもジニス様の正体には一種の憐れみを覚える展開でしたが、ドグラニオ様には「老い」という誰もが抗えない要素を組み込むことでうまく威厳を保ちつつ悲哀さを表現できていたんじゃないかなと思います。人は死ぬよ必ず死ぬいつか君も俺も死ぬんだ。とはいえ、監禁拘束は想定してなかったので思わず「えっ……こわ……」と言ってしまいましたが。この辺りの「悪の末路」は香村先生のこだわりなんでしょうね……と、若干逸れたのでラストバトルに話を戻すと、快盗と警察が共闘することはないけれど、魁利たちの協力があって警察が勝利する、という点も見事なバランス感覚でした。
 そして、1年間という時間を空けてのエピローグ。魁利たちは「大切な人を取り戻せた」と表面上は満足そうにしてはいましたが、残された人たちの気持ちをいちばん分かっているのはお前らだろ、良いわけないだろ……と。だからこそ、今度は勝利さんたちが快盗として魁利たちを取り戻すために動くのは納得感がありますし、良い展開だったと思います。ジャックポットストライカーの活躍っぷりはちょっと反則スレスレじゃないかとは思いましたが(笑)。再会したときのそれぞれの表情、特に魁利の「ごめん」には胸を打たれました。
 一方で、最後の大オチ……「これからも快盗を続ける魁利たち」という部分については、最終回のノリと勢いでごまかした部分が割とあるなと思います。単純に顔バレした上で警察から逃げ続けるのキツくね?というのもありますし、何より彼らは止むに止まれず快盗をやっている普通の人たちです。だからこそ、(罪を償う必要はあるかと思いますが)普通の生活に戻る魁利たちが見たかったな、という思いは……ないと言ったら嘘になりますね。この辺は意図してのものなのか、はたまた今後のシリーズ展開を意識した結果なのかはわかりませんが、期間を空けて冷静になると残念なところではあります。
 ただ、「まだルパンコレクションを集めきっていない(=ノエルさんたちの願いが叶っていない)から、それまでは快盗を続ける必要がある」というのはきちんとエクスキューズとして働いているなと思います。ノエルさん・アルセーヌさん周りは捌ききれてないような感じもあるのでこちらも怪我の功名なのか意図的なのかはわかりませんが、「区切り」を本編の終わりより先に設けたのは上手いやり方だったのかもしれません。すでに発表済の「ルパVSパトVSキュウ」は正体判明前の時間軸っぽい?ですが、VシネクストVSシリーズが来年も続けば(まさかここを心配する羽目になるとは思いませんでしたが……)リュウソウVSルパVSパト」なんかでは本編後の時間軸が垣間見えるかもしれません。その時に向け、まずはリュウソウジャーやルパパトキュウが面白くなることを祈っています。
 と、今後の話になったところで最後に総括を。「VS」という新機軸を掲げ、ストーリー構成的にも映像表現的にも非常にチャレンジングな部分の多い意欲作だったと思います。特に、「中盤辺りを過ぎたら共闘路線かな」という予想を裏切って最後まで交わらない2戦隊を描ききったのは本当にすごい。もちろん、その影響で商業的には苦戦した面もあるでしょうからそこは今後のシリーズで反省すべき点なのかな、とは思いますし、言い訳がましく自白すると私はタダでテレビ放送を見せていただいているだけだったのでこの感想も「声だけデカいオタクの戯言」と一蹴されても仕方ないと思います(書いてて申し訳なさが半端なくなってきたのでとりあえずVSチェンジャーは今ポチりました。だからなんだという話ですが……)。なのでここから先は自分でも何様のつもりだろうと思いながら書きますが、そういった部分での評価は低くなりがちな分、良かった点についてはきちんと良かったと表明していきたいなとも思いました。間違いなくスーパー戦隊史に残る作品だったと思います。1年間、ありがとうございました!


#44「ファッションショー手伝ってみた!」
 クライマックスクライマックスと度々煽られていた感もありますが、ラストのアンジュさん引退会見でいよいよもって本格的なクライマックスに突入かな?というエピソード。と、その前に今回は七星あいらさんの掘り下げでした。
 アイドルタイムの華園みあ、そしてプリチャンの七星あいらとプリティーリズム時代のキャラクターが続々復刻していますが、これについては2020年に向けたオールスター企画の一環かなと思っています。敢えて言ってしまえば「古いキャラ」な彼女たちを再びフィーチャーして印象付けておくのかなと。きちんとしたソースにあたっていないので勝手な想像ではありますけどね。そうした目的があるとして、「当時のキャラクターの客演」ではなく「別次元の同一人物として出演」、いわゆるスターシステム手法を取っているのは個人的にはとても好みのスタイルです。こういった観点で見たとき、バッチリプリチャンのメインキャラとして掘り下げがなされている七星あいらさんは良くも悪くもDMFファンへのサービスの方を強く感じた華園みあ以上に上手く使えているなと感じます。もちろんDMFファンとして華園みあには感謝しかないですし、華園みあがいたからこそ七星あいらをスッと受け入れられている側面もあると思っているので華園さんがダメだったということは全くないんですけどね。
 話を今回に戻して。なんといってもバリバリのキャリアウーマンとして働くあいらが新鮮でしたね。キラッツ視点での「大人の仕事場」がしっかり描かれていたんじゃないか思います。一方で、あいらさんが再びステージへと戻る布石も。みらいの意見を取り入れ、OPでも着ている”サムシングブルー”のコーデが完成。自らそのコーデをまとい、ファッションショーへと出演していました。“コーデの声”を聞いた主人公が自分の思うコーデの魅力を発信し、その直後「やっちゃった!」感を出すのはそれこそAD1話のあいらを彷彿とさせる展開ですね。今回慌てていたのはえもとりんかでしたが(笑)。
 さて、サムシングブルーコーデといえばADにおいて春音あいらがりずむを応援するために使われたコーデです。もちろんあの2人の関係性がそのまま引用できるわけではありませんが……引退を発表したアンジュと、再びステージへ向かうフラグの建っているあいら。オマージュとオリジナリティをバランスよく取り混ぜて、プリチャンならではの、七星あいらとアンジュならではの展開を見せてくれると嬉しいなと思います。

 次回は今週のヒキを受け、アンジュさんの本心に迫るエピソード。引退を示唆する描写はたびたび挟まっていましたが、その理由についてはハッキリと分かっていなかったので気になるところです。と言いつつ、予告の段階ですでに画面が楽しそうな予感がするので(笑)、コメディとシリアスのコントラストが映える回になっているといいなと思います。