しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『キラッとプリ☆チャン』第61話「ビックリドッキリ!メルティックスターが帰ってくる?だもん!」【プリチャン感想】

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 今週の回を「神回」と言わずしていつ言うのか!えもみが深くてえも着火ファイヤーとはまさにこのこと、プリチャン世界を彩る大人気グループ・メルティックスターの復帰を華やかに盛り上げたエピソードでした。

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 年単位で放送される作品について、人気がでたので世界観そのままにシーズン2、というのは実は視聴者のテンションをキープするのが難しい展開だと思います。新展開に合わせて新しくキャラを投入する手法が一般的ですが、新キャラを描くことに注力しすぎて主人公の描写が疎かになってしまったり、ひいては年間のドラマでどこに注目すればいいのかがわからなくなってしまったりしがち。
 とはいえ、プリティーシリーズも既にアニメだけで9年目に突入した長寿シリーズであり、4シーズンにわたって放送された『プリパラ』もありますのでその辺のノウハウは十分。プリチャン2期序盤は非常に上手いキャラ配置で進めていると思います。ひとつは販促上の新キャラ枠と分離させた裏主人公・虹ノ咲さんの存在ですが、もうひとつは1期を牽引したライバルチーム・メルティックスターの一時退場。まりあ先輩ら新キャラ勢が早いうちから馴染めたのはメルティックの出番をセーブしたことによって描写量を増やせたこと、そしてキラッツメルティックの中に無理やり割って入るような強引さを感じさせなかったことが大きかったのではないでしょうか。1期最終回のあらすじが判明したときは驚きましたが、結果的には大英断だったと思いますね。
 そして「一時」退場ということは、復帰でさらに盛り上げることも可能という二段構え。ゲーム2弾も稼働し、アニメもまもなく1クール目終盤というこのタイミングで満を持しての再登場となりました。

 さて、そんなメルティック回。あらすじの段階からなんとなく予感がありましたが、どことなく「帰ってきたドラえもん」オマージュを感じるエピソードでしたね。メルティックが帰ってくるという噂が流れ喜ぶえもだったが、その噂はデマだと知って落ち込む。ところが、結果的には嘘から出た実となり……という。あちらでは道具の効能を活用するため敢えて「うれしくない」と喜ぶラストが印象的でしたが、えもちゃんとあんなちゃんのケンカップルぶりにかかればただのツンデレで再現可能(笑)。そんな2人のやり取りを筆頭に、赤城財閥のアレコレによるキラ宿大騒ぎや丸顔モブなど、全体的に1期の頃を思い出す雰囲気が嬉しかったです。

 話の起点となっていたのはおしゃまトリックス。場を引っ掻き回す小悪党として1期後半より準レギュラーとして活躍していたものの、2期ではここまで(ほぼ)出番がなかった2人。その分を取り返すかのごとく、相変わらずの炎上イタズラ配信を見せてくれました。
 キャラクター性の都合上、何かとハラハラしがちなおしゃまトリックスですが、今週は上手いバランス感覚で扱えていたのではないかと思います。配信自体は「メルティックが帰ってくる……と見せかけてのドッキリ」という炎上必至の内容(それこそ帰ってきたドラえもんでいうジャイアンポジ)でしたが、事が大きくなるにつれてビビりだすところは年相応のかわいらしさでした。周囲がメルティック帰還で素直に喜びの涙を流す中、おしゃまだけが安堵で号泣しているのは見事にギャグとして昇華できていたと思います。期間を開けた分、あんえもの関係性が1期に比べて良くも悪くもかなり巨大化していたのもあるので、そこを湿っぽすぎない印象にするのにも一役買っていたのではないでしょうか。
 加えて言うなら、えもちゃんが落としていったプレゼントをしっかり拾っておいたのはグッジョブ。まあ完全にマッチポンプではあるのですが、反省の描写としてちょうどよかったと思います。そして、お菓子はちゃっかり回収していく姿勢は素晴らしい(笑)。良い子過ぎず悪い子過ぎず、程よくかわいらしい「小悪党」なのがおしゃまのいいところです。

 シナリオ上スポットが当てられていたのはえもちゃん。既に何度か触れていますが、最大の好敵手・赤城あんなの帰還に伴って最近見せていなかったいろんな表情を見せてくれました。嬉しさを隠し切れない恋する乙女のごとき表情の数々はとてもかわいらしかったですし、復帰の噂がおしゃまのデマだったと知ったときの落ち込みようが深刻だったことで実際に帰ってきたときの驚きと喜びが視聴者にもダイレクトに伝わってきました。
 1期終盤のトラブルメーカームーブや2期に入ってからの虹ノ咲さんとの相性の悪さが悪目立ちしてしまっていますが、もっとストレートにえもい魅力もたくさんあるのがえもちゃん。ジュエルアイドルへの道はまだ遠そう(?)ですが、要所要所で今回のようなえも回を挟んでいってほしいと思います。

 メルティック復帰のステージで披露されたのは「寝ても覚めてもDREAMIN' GIRL」でした。新曲が使えればパーフェクトだったかもしれませんが、2期のキラッツが一貫してSCSGを使っているあたり予想はできていた面もあるかなと。曲調自体は華やかな復帰ステージにマッチしていますし、新コーデとの相性もよかったのでライブとしては悪くなかったんじゃないかと思います(本音を言えばやってみたは新しくしてほしかったですが)。
 逆に言えば、ここでチーム新曲を持ってこないということは「2期はソロ推しの方針」説がグッと強化されたということでもあると思います。本人たちが言っていた通り、ジュエルオーディションにメルティック抜きなんてありえない!レベルアップした彼女たちの、作中描写的には初となるソロ曲を心待ちにしています!

【次回予告】


 次回は2期新キャラ(ディアクラウン組)と帰ってきたメルティックとの早速の邂逅エピソードの模様。映像の感じから察するに、中でも取り上げられるのはすず×めるめるのコンビでしょうか?これはなかなかに意外な組み合わせです。メルティックのぶっ飛び担当・めるめると、ディアクラウンの常識人枠・すず。こう考えると相性はいいのかもしれません……またすずが振り回されることになりそうですが(笑)。実際のところ、すずは今のところまりあとの組み合わせが大半なので他のキャラとの掛け合いも徐々に増やしていってほしいなと思います。

 個人的には……というか誰もが考えることだとは思いますが、【「かっこいい」自分を目指して「かわいい」と評されることを苦手とするすず】【万物から「かわいい」を見出して広めるまりあ】のコンビは【自身は「かわいい」ものを好むが世間に対しては「かっこいい」自分を貫くさら】との関係性が気になるところ。予想より早くすず⇔まりあのデレが発生しているのがどう影響するかわかりませんが、ここも是非掘り下げてほしい関係です。忘れてはいけない虹ノ咲さんも含め、メインキャラ同士いろんな組み合わせでのエピソードが見られると嬉しいですね。