しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『キラッとプリ☆チャン』第71話「歌え えもちゃん!なんとかなるなる!だもん」【プリチャン感想】

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☆ ☆ ☆ アンケート ☆ ☆ ☆
 お隣さんがオールスターやるみたいですが、プリティーシリーズでオールスターってどのくらい求められているんだろう?っていうのが個人的に前から気になってたので、Twitterアンケート実施中です。日曜日(8/18)いっぱいくらいまで設定してるので、良かったら答えていってくださいませ。

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 おまたせしました、えもちゃん回。1期終盤~2期にかけてトラブルメーカーぶりやいじられキャラが悪目立ちしていた感もある彼女ですが、そのあたりも含めて良くも悪くもキラッとプリ☆チャン』という作品を体現するキャラクターなんじゃないかなという気がします。今回はその良い部分が如実に表れた回だったのではないでしょうか。

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 8月ももう中旬……お盆も終わり、小中学生は夏休みの終わりを感じ始めるころでしょうか。今週はそんな時節柄、夏休みの宿題をきっかけにしてえもちゃんの「将来の夢」についての掘り下げがなされた回でした。2期に入ってからこのテーマは作品全体で少しずつ描かれており、今回のシナリオ内でも改めて言及されたようにみらいはデザイナー、りんかはプリチャン指導者(≒店長?)を目指して様々な経験を積んでいます。
 一方、なかなか夢が決められないのがえも。やりたいことが「ない」のに比べればやりたいことが多すぎるというのは十分すごいことだと思いますが、いずれにせよ中学生の頃から明確に将来のビジョンが定まっているなんてことは稀なんじゃないかなあと思います。きちんと道筋を立てて夢を叶えていける人はホントに立派だと思いますが、人生の岐路なんてその後いくらでも訪れますしね。なので、「今はいろんな経験をしておくことが大切」というのはその通りだなあと。月並みなアドバイスではありますが、それだけ大事なことなんですよね。主題歌から引用するならば『KIRA KIRAホログラム』の"「まだわかんない」もハナマル"の精神ですし、「わからなかったらやってみよう!」というこの作品のテーマにもつながる考え方だと思います。これは作品の特色として確立できているポイントだと思うので、これからも大切にしていってほしいところ。
 また、そんなアドバイスをする側に回っている幸瀬店長も今回の見どころのひとつ。スターシステム元が元だけにあんなナリをしている店長ですが、あいら同様「かつてアイドルだった"大人"」という明確な役割を持ってプリチャン世界にしっかりと馴染んでいると思います。そんな立ち位置の彼女を通し、「夢を見つけるまでいろんな経験をした」というだけでなく「これから先、世界に旅立ってもっと別のことをしているかもしれない」という考えを描いたのはとても良いことだなあと。大人になってからだって可能性はいくらでもある、そういう考え方が好きですね。それと、シリーズファンとしては店長の夢の中に「絵本作家」があったのはオマージュ元・彩瀬なるさんの母親である彩瀬詩夢(ぽえむ)さんの職業を思い出して嬉しいところ。これが仮に「虹ノ咲さんは絵本が好き」という設定にもつながってくるとなるとまあ伏線の張り方がお上手……となるわけですが、果たしてどうなるか。店長と虹ノ咲さんの間に何かしらの関係性がありそうな布石はありますし、今後の注目ポイントです。

 話を戻して、えもちゃん。構成的にはおそらく当番キャラが先に決まっていたかなとは思いますが、こうしたテーマの話を作るにあたってまさに適任といえるキャラ造形がえもの強みですね。以前の監督インタビューはえもを評して「成長したように見えても次回になったら元に戻っている」との言及があり、若干の物議を醸していた感もありますが……なんというか、そうした点も含めて「等身大の中学生」なのがえもちゃんの特徴なのではないでしょうか。将来のこともあまり見えていないし、おバカで問題を起こすことも多々あるけれど、それでも毎日を楽しく全力で生きていて、重い悩みを(あまり)引きずらない。それが彼女の良いところであり、ひいてはプリチャンという作品の特徴にもつながっているんじゃないかと思います。作品内外で何かといじられがちなえもちゃんですが、それだけに素直に魅力を感じられるととても嬉しいですね。

 そしてライブはえもちゃんの新曲(!)、「えもめきピッカーン」。ジュエルチャンスはまだ先だとわかっていたので、このタイミングで新曲というのはちょっとしたサプライズでした。大人の事情を言えば9月のライブ前に披露したかったのかな?という推測も立ちますが、それはそれ。えもちゃんらしい元気な応援歌で、他のソロ曲群同様キャラクター性が詰まった楽曲だと思います。やってみたの「ポップコーンキャンディーロケット」はポップ伝統のプリズムジャンプ「ポップンキャンディーロケット」を彷彿とさせる技で、こちらもうれしいオマージュでした。
 あえて不満点を述べるならジュエルチャンス無しにシナリオ上の明確な理由がほしかったところですが……終盤訪れるであろうジュエルチャンス回が今回を上回るほどえもみが深くてえも着火ファイヤーなエピソードになることを期待ということにしておきましょう。

 さて、えもちゃん関連のシナリオ構成が光った今週のエピソードですが、そのほか細かいところにも好きなポイントが多くあり、全体としてかなり好みの雰囲気が流れていた回でした。なんといっても「夏祭り」の雰囲気づくりがとても好き。久々の赤城財閥パワーを炸裂させるメルティックに突っかかるおしゃまトリックス、そしてそれに対抗するメルティック同盟。リングマリィもすっかりキラ宿に馴染んでいるし、さらにはあめちゃんずやナルシスター、元祖ライバル・出たとこ勝負の姿もあり、町を挙げてのイベント感が演出できていたのではないでしょうか。春太やるいちゃんもですが、サブキャラ勢が多く出てくる回はそれだけで満足度が上がりますね。そして極めつけは、えもちゃんと店長が出会ったゴミ捨て場……あの「祭りの裏の静かな空間」の雰囲気がとても好きなんですよね。これ伝わってほしい。24話の体育祭中に校舎裏で話してるみらさらとかさ、ああいうの「良い」じゃないですか……。そういった雰囲気作りも含めて、今回は個人的にとても好きな回。全体的に「プリチャンらしい」魅力の詰まったエピソードだったと思います。


【次回予告】


 次回はちょっと遅めの?海回。今回(71話)布石が置かれていましたが、すずちゃんのカナヅチ疑惑に迫るエピソードになりそうですね。そして、海ということは俗にいう水着回でもあると……虹ノ咲さんも水着を着ているのは地味に大事件?さすがに海に入るときは制服ではないようです(笑)。そんなところも含めて、夏の終わりの「かわいい」がいっぱいのエピソードを期待。