しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『キラッとプリ☆チャン』第75話「いっしょにハピなる!めが姉ぇさんと私!だもん」【プリチャン感想】

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 今回はメインからちょっと視点を外し、プリズムストーンとディアクラウンの店長2人に焦点を当てたエピソード。シリーズファンとしては見逃せないオマージュもあり、非常にえもめいた回でした。


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 「ディアクラウンの店長さん」として幸瀬店長が登場して以来、何かと話の導入やオチに使われてきたディアクラウンとプリズムストーン(というか、めが姉ぇと幸瀬店長)のライバル関係。個人的にはケンカするほど仲がいい……というのとはちょっと違いますが、トムとジェリー的なというか、そんな感じの関係性としててっきりこのままなものだと思っていたので、今回ではっきりと和解まで持って行ったのは実は意外でした。この辺はリングマリィのキャラ立ち具合と関係あるのかもしれませんね。ミラクルスターの6人と同格のメインキャラとして成長したことで、PSとDCの配信対決で話を回す必要性がなくなってきた面があるのかなと思ったりしました。
 さて、今回のエピソードではやはり見逃せないのが幸瀬店長の「紙芝居」。『レインボーライブ』の彩瀬さんにも、紙芝居を用いて想いを伝えるシーンがありました。文脈自体はその時と今回とで異なってはいるものの、「なんてハピなるなんだろう!」という印象的なフレーズを盛り込むなど、明らかにオマージュとわかるつくりになっていましたね。個人的には安易な名台詞の再現みたいなオマージュの仕方はあまり好きではないのですが、今回に関してはワード自体の汎用性が高いことや、「そこをピックアップするか」という意外性から素直に受け入れられたように感じます。幸瀬店長のメイン回とあって放送前にはライブを期待する声もありましたが、それに勝るとも劣らない良いオマージュだったのではないでしょうか。紙芝居イラストのなるちゃんの服装も◎。
 そんな紙芝居を聞き、幸瀬店長の想いを知ったことでこれまで対抗心を燃やしすぎていたことを反省しためが姉ぇ。数々のプリチャンアイドルのデビューを見守ってきたお姉さんとして、イベント当日がデビュー記念日だった「なるちゃん」へと優しい声をかけてめでたく和解と相成りました。なるちゃんもそうですが、めが姉ぇも人格は違えどシリーズ通して出演しているキャラ。様々なアイドルのデビューを見守るお姉さんという立場は、そんな文脈にも当てはまっているようで非常にえもかったですね。レインボーライブではあくまでナビゲートキャラだっためが姉ぇとなるちゃんの間には特段の関係性はなかったと思いますが、そんな2人が元になった(?)プリチャンめが姉ぇと幸瀬店長でこんなに素敵なエピソードが出来上がるのがなかなか面白いポイントだと感じます。
 ところで、現実的な話を持ち出してしまえばすぐ隣にオープンした同業の店舗が自分の店より集客が良いというのはなかなかにシビアな問題であり、恩を感じているのであればそんな場所に開店するなというのももっともだとは思います。ですが、めが姉ぇが取り付く島もない状態だったのはその通りなので、両者にそれぞれの非があったというのは落としどころとしては悪くなかったんじゃないかなあと。まあぶっちゃけ、PSとDCの位置関係ってレインボーライブのそれに倣っているというのもあると思いますしね。

 サブキャラ2人の当番回だった今回、ライブを担当したのはえもちゃん。例によってジュエルチャンスこそありませんでしたが、持ち曲が「応援ソング」ということもあり、自分の当番回以外でライブをするときに自然な流れ(自然な流れ)に持っていけるのは地味によくできてるなと思います。今回は楽曲の使い方もとても上手く、幸瀬店長の紙芝居のえもいポイントに合わせて「えもい!えもい!なにそれえもい!」と聞こえてくるのが素晴らしかったですね。
 ライブ以外のシーンでも、えもちゃんが印象に残るポイントが多かったように思います。猫を可愛がっていたり(7話)、幸瀬店長と仲が良さげだったり(71話)とこれまでのエピソードを思い出すようなカットが多かったんじゃないかと。それと、他の面々が所用で遅れているなか一人だけ時間通り着いているのも妙に印象的。特に深い意味はないと思っていますが、ちょっとした描写で上手く株を上げていたように思います。かといって他のキャラの株を下げるほどでもなく、ちょうどいい塩梅でさりげなく描けていたのが良かったですね。