しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【年間アニソン10選】2019年のアニソン10選

 年末恒例の楽曲10選記事。今年はアニソン外でも好きな曲が多かったのでどうしようかと思いましたが、ひとまずは例年通りのアニソン縛りで10選としました。

 というわけで、選出基準等々は以下の通りです。

* * * * *

【選出基準】
・2019年に音源が初リリースされた楽曲
・アニメ/ゲーム作品のタイアップ楽曲(主題歌/挿入歌/劇中歌etc)もしくはキャラクターソング(アーティスト名がキャラクター名義のもの)
・同一作品からは1曲のみ
・10選内での順位はつけていません。順番はサブスクあり→サブスク無しで分けたうえでのアーティスト名五十音順。

【試聴について】
・公式動画があるものはそれを貼ってます。
・埋め込みプレーヤーはiTunesのものを使っていた流れでApple Musicとしていたのですが、自分がSpotifyユーザなのでSpotifyでいいじゃんと気づいたので今年からSpotifyです。
・本文含め、曲名についているリンクはiTunes Store配信(のはず)です。

* * * * *

 先にプレイリスト。今聴かなくてもいいので、よろしければフォローしておいておいおい聴いていただければと思います。サブスク未配信曲はローカルから投げてるので聴けませんが、まあ目次も兼ねて。



1.Dancing to Night 〜君への最短ワープ航路〜/Allo&Gras feat. Yang(CV:木村 昴、徳留慎乃佑、杉田智和(TVアニメ『RobiHachi』EDテーマ)
作詞・作曲・編曲:yamazo


 4月にアニュータで主題歌巡りをしている中で気に入って、そこから年末まで割と定期的に聴いていたので選曲。ホーンセクションの音がとても気持ち良いミドルテンポなディスコチューンで、無限に聴いていられるタイプの曲ですね。フルだとF.O.で終わっているのも大正解だと思いました。
 アニメ本編がコメディなこともあり、台詞での掛け合いも非常に楽しいものになっています。ちなみに冒頭の「イエエエエエ!」のところは杉田さんのアドリブなんだとか。ヤンさんすげえっす!


2.アイノウ・アイノウ/伊津村陽花(CV:花守ゆみり(『Re:ステージ!』キャラクターソング)
作詞・作曲:ヒゲドライバー/編曲:烏屋茶房




 楽曲クオリティに非常に高い評価があるリステ。今年はアニメ放送に伴って多くの曲がリリースされたこともあり、他の方の10選を見ていてもかなりの確率で登場しているように思います。私は1コンテンツ1曲縛りを設けているためリステ枠でまずひと悩みしましたが、2月発売のオルタンシアALより、陽花ソロ曲を選曲しました。
 キャラについてはアニメで描かれた部分しか知らないのですが、陽花ちゃんのイメージからするとなかなかに意外なクール路線の楽曲で、とにかくカッコいいギターのリフ、カッティングが印象的。イントロから引き込まれる強さがあります。楽曲に負けずボーカルワークも非常に魅力的で、物憂げな雰囲気のAメロBメロと力強いサビの感情表現の使い分けがお見事ですね。サビ前、特に大サビ前のブレスは壮絶さすら感じさせ、何度聴いても耳を奪われてしまいます。
 この曲を歌っている花守ゆみりさんは先日開催された3rdライブをもって陽花役を卒業しており、嶺内ともみさんが後を引き継ぐことが発表されています。この曲に限りませんが、今後オルタンシアの楽曲をどうしていくのかも気になるところですね。


3.チュラタ チュラハイヤホンズ(アニメ『斗え!スペースアテンダントアオイ』主題歌)
作詞・作曲・編曲:月蝕會議




 結成4周年を迎えたイヤホンズ。毎回様々なジャンルでハイクオリティな楽曲をお出ししてくる異色の声優ユニットが今年送り込んできたのは、全編ウィスパーボイスなスウィング楽曲です。軽快でポップなサウンドとささやきボーカルの浮遊感の組み合わせがどこまでも耳に心地よく、幸福感すら感じるレベル。「声優版ASMR」の謳い文句も納得できる出色の1曲でした。ASMRに絡めてイヤホンズ3人によるささやきボイスの宣伝動画も公開されていますが、こちらも非常に良いものなので是非ご体験いただきたいです。特にりえりー(高橋李依さん)のはマジでヤバい。理性吹っ飛ぶ。
 ちなみにタイアップのアニメは文化庁による若手アニメーター育成プロジェクトあにめたまご」(かつての「アニメミライ」)内で制作されたアニメで、こちらの主演もイヤホンズが務めています。特にがっきゅのお姉ちゃんボイスがすごく良かったんですけど、あにめたまごの宿命でおそらく今からだと見るのが困難。あれはなんとかならないものですかねえ。

4.よいまちカンターレ/コーロまちカド (シャミ子・桃・リリス・ミカン)/CV:小原好美鬼頭明里高橋未奈美高柳知葉(TVアニメ『まちカドまぞく』EDテーマ)
作詞:伊藤いづも/作曲・編曲:藤本功一




 キャラソンコンテンツの定番・きららアニメから1曲。まぞくはスタッフ情報が発表されたときからアニメ自体を非常に楽しみにしていたこともあり、主題歌についても解禁時から試聴動画をループしていた記憶があります。その段階ではOPが一歩リードかな?と感じていたのですが、本編に合わさるとやっぱりED贔屓になってしまいますね(笑)。主要キャラクター4人によるわいわいした雰囲気が楽しいのはもちろんのこと、異様に動きまくるベースラインなど楽曲的にも聴きどころ満載の1曲だと思います。また、作詞を担当された伊藤いづもさんは『まちカドまぞく』の原作者。その独特のワードセンスは歌詞づくりにおいてもいかんなく発揮されたようで、こちらも面白い仕上がりになっていました。「タイヤ背負ういっぱい」ってなんだよ……
 この曲にまつわる思い出で言うと、11月のイベントで聴けた生歌唱もとても良かったです。作品自体は音楽コンテンツというわけでもないのでミニライブという感じだったのですが、その分客席側の盛り上がりもあまり悪目立ちせず、素直に盛り上がっている気がしたというか。この辺はあまり掘り下げると難しい問題ですし、結局は個々人の許容ラインの違いでしかないのでどうこう言うつもりはないのですが、あの時のよいまちカンターレは会場全体の雰囲気が本当に自分好みだったので嬉しかったですね。

5.パパパ斉藤朱夏(TVアニメ『俺を好きなのはお前だけかよ』OPテーマ)
作詞・作曲:ハヤシケイ(LIVE LAB.)/編曲:堀江晶太




 ソロデビューが続くAqoursのメンバーですが、今回は斉藤朱夏さんの1stシングルからアニメタイアップ曲を選曲。弾むようなリズムとブラスサウンドの相性が抜群に良く、自分が出会った中では2019年トップクラスにポップな楽曲でした。そして曲もさることながら、割とガッツリ歌詞が好き。恋する女の子の心情を描いた歌詞は基本的に無条件で好きなのですが、それを花に例えているのがとてもキュートだし、アニメにも重なるのが良いなあと。
 斉藤朱夏さんと言えばAqoursの1stライブでの無双ぶりが未だに忘れられないんですよね。この曲なんかもすごくライブ映えしそうですし、今後ソロ活動でもすごいパフォーマンスを披露するんじゃないかなと感じています。インタビュー等を見ていても強い自信とプライドを持って活動していそうなのを感じますし、そういうところはアイドルとして推せるなあと(アイドルなのかはさておき)。これからの飛躍が楽しみなアーティストですね。

6.リトルソルジャー田所あずさ(TVアニメ『転生したらスライムだった件』第2クールEDテーマ)
作詞:きみコ/作曲:新田目駿/編曲:堀江晶太/ストリングスアレンジ:山口たこ




 これもアニュータの主題歌巡りで見つけた楽曲。10選内で順位はつけていませんが、この曲は割とトップといっても過言ではないかもしれません。一言で表すなら「ドラマチック」ですかね。バッキングを控え目にしてボーカルを立たせたイントロ、ストリングス主体のサウンド、王道を突き進むようなメロディと、あらゆる要素がこれぞアニソン!という魅力に溢れていて、一発で気に入ってしまいました。サビのバックで流れる四つ打ちのドラムがめちゃくちゃ力強くてゾクゾクするほど。田所さんのボーカルも楽曲の魅力をさらに引き出しているように感じます。

7.La La Meltic StAr/メルティックスター (cv. 芹澤 優、若井友希森嶋優花)(TVアニメ『キラッとプリ☆チャン』劇中歌)
作詞:真崎エリカ/作曲・編曲:酒井拓也




 昨年に引き続き、『キラッとプリ☆チャン』より1曲。自分は『プリティーリズム』『プリパラ』『KING OF PRISM』を含めたプリティーシリーズ自体をコンテンツとして(アニメくらいではあるものの)追いかけ続けているのもありますが、ここ数年は楽曲のテイストもますます洗練されていて、楽曲派コンテンツとしてもかなりの魅力を持つようになってきているんじゃないかと感じています。敢えてヒネた言い方をするならば、オタク受けしそうな楽曲が増えているというか。さらにはリリーススケジュールの関係もあって候補曲も多く、プリチャン枠も選曲には悩まされました。
 そんな激戦区で選んだのは、ライバルチーム・メルティックスターの最新チーム曲。それこそ洗練されきった曲調で、ストイックにトップを目指す実力派ユニットのメルティックらしさが表れているように思います。AメロBメロと比較的抑えめの音数で静かに気持ちを高めつつサビで一気に解放、そしてブレイクを挟んで「La La Meltic StAr」で1コーラスを〆る展開の完成度の高さよ……。要所で挟まるピアノサウンドと、アウトロの三者三様な「La La Meltic StAr」が個人的に(も)オススメの聴きどころです。
 先日行われたプリチャン&プリパラのウィンターライブでは一部の曲がライブ用Mixとなっていて、このLa La Meltic StArもイントロの重低音がマシマシになっていてとんでもなくカッコよかったのが印象深いです。またライブでも聴きたいなあ。

※以下サブスク無し

8.HELLO to DREAM井口裕香(TVアニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ』OPテーマ)
作詞・作曲:ヒロイズム/編曲:前口 渉



 ダンまちもなかなか息の長いシリーズとなりましたね。TV1期や映画、ゲーム等々に続いて2期でももちろん主題歌は井口裕香さんが担当しています。
 井口さんの音楽活動でディレクションを務めるのは『ハヤテのごとく!』『神のみぞ知るセカイ』などのアニメ作品、そしてレーベルメイトの早見沙織さんらと共通のチームであり、つまるところ私の最推しスタッフ陣なので毎回注目しておりますが、今回はファンタジー作品のOPにぴったりのワクワク感を持った楽曲になっていると感じました。アコーディオン?的なサウンドが上手く民族的な雰囲気を持たせていると思います(楽器がさっぱりわからないので間違ってたらお恥ずかしいのですが……)。ストリングスやピアノ、アコギが醸し出す爽やかさについてはもう流石前口さんの一言ですね。インストでも楽しめる曲だと思います。
 ちなみに作詞作曲はヒロイズムさん。この世にジャニオタ多しと言えど、ヒロイズムさんからオリジナル楽曲を提供してもらえるNEWS担はそうそういないでしょう。そういう意味ではちょっとうらやましいなとも思ったり(笑)。

9.Twinkle Stars/キュアスター (CV:成瀬瑛美)、キュアミルキー (CV:小原好美)、キュアソレイユ (CV:安野希世乃)、キュアセレーネ (CV:小松未可子)、キュアコスモ (CV:上坂すみれ)(劇場アニメ『映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』劇中歌)
作詞:大森祥子/作曲・編曲:高木 洋


 この曲は楽曲自体もいいんですが、映画本編が「歌」を題材としており、本編を見てから聴くとさらに魅力がブーストする曲。歌唱者クレジットとしては5人なんですが、映画を見たうえで聴くと"6人で歌ってる"ということがわかるんですよね。
 ホントなら「是非映画を見たうえで聴いてください」と言いたいところですが、見てない人はここでさらっと言われただけでもなかなか見ないよなあ……と思います(自分だったらまず見ない)ので、もう少し詳しく解説。曲単体で聴いていてもサビ等で響くテルミンのような音が印象的だと思うのですが、これ、劇中に登場する不思議な生物「ユーマ」の声として使われている音なんです(シンセサウンドや、本曲の作曲家である高木洋さんの声を加工して作ったとのこと)。そのため、映画で流れたときには「ユーマが歌ってる!」ということが言葉を待たずして伝わってきて……その感動は相当なものでした。物語上の展開を音楽でこのように表現する、というのも素晴らしいと思いますし、物語を見ることで楽曲の聴こえ方が変わる、というのもやっぱり面白いなと。せっかくアニソン縛りをかけているので、こういう面白さを持った曲も積極的に入れていこうかな、と思い選曲いたしました。


10.キミとコントラスト村川梨衣(劇場アニメ『フレームアームズ・ガール ~きゃっきゃうふふなワンダーランド~』EDテーマ)
作詞:坂井竜二/作曲・編曲:帆足圭吾 (MONACA)


 FAGもTVに引き続きMONACA全面プロデュース。17年の10選に選んだ『FULLSCRATCH LOVE』と同じ三重野瞳広川恵一コンビが提供した劇中歌『満場一致LOVE ENERGY』とも迷いましたが、今回はこちらをセレクトしました。
 帆足さんの歌モノ楽曲を聴くのは個人的には割と久々でした。やはりイメージ的にはメタル系の印象が強いのですが、本曲に関してはそういった尖った感じはあまりなく、いい意味でザックリとした音作りだったように思います。詳しい人に聴かせたらこれも技術モリモリなのかもしれませんが、自分が聴く分にはあまりそういうのを感じさせないのが逆にストレートで良かったですね。
 ボーカルに関しても同様で、程よく力の抜けた、軽~く歌っている(ように聴こえる)歌唱がとても自分好み。村川梨衣さんも10選で選ぶのは2回目(16年の『ドキドキの風』以来)になりますが、相変わらず伸びやかな歌声をしていて、こういう爽やかな楽曲が似合うなあと。総じて、シンプルだからこそ心にスッと沁みるような楽曲だったなと思います。

* * * * *

【総括】
 冒頭にも書きましたが、今年はサブスクの本格導入もあってアニソン以外のアーティストを聴く機会も増えました。本当は非アニソンの10選も書こうかと思ったんですが、時間もモチベもなさそうなのでいくつか良かったものを羅列すると、『土曜日のフライトWake Up, Girls!』『スノウ・グライダーRun Girls, Run!』『ファンファーレ!/Hey! Say! JUMP』『koi-wazurai/King & Prince』『奇跡/野田愛実』『群青インフィニティ東山奈央』『たんけんデイズどうぶつビスケッツ』『タキサイキア/CYNHN』(※)などなど。実質アニソンでは?みたいなのも多いと思いますが、ようはこちらの10選で対象に入らない曲ということで。その辺も含めて、来年は10選の方針を見直そうかなあとは思っています。

【追記】
※……タキサイキア、初出2018年でした……とするとCYNHN曲からは『2時のパレード』ですかね。CYNHNは最近ようやく聴き始めたので、漁っていくと好みがどんどん見つかるかなと思いますが、ひとまずは1周したときの選択ということで。
【追記ここまで】

 アニソンに絞ったとはいえ、10曲に絞るというのはなかなか難しいなと。最後まで悩んでいたのは『Speechless内田雄馬』、『スタンドバイミーthe peggies』あたり。コンテンツ被りで言えばリステはみんな大好き『せーので跳べって言ってんの!』を筆頭に、Cメロが天才的な『ひと夜ひと夜にひとりごと』、トロワアンジュCSから『Skip』なんかもお気に入りでしたし、プリチャンも主題歌の『キラリスト・ジュエリスト』に『SHINING FLOWER』、ライブ曲なら『TOKIMEKIハート・ジュエル』あたりもオススメしたい曲でした。

 と、選外の楽曲についても軽く紹介を終えたところで、改めて10選曲についても振り返りを。作家的には堀江晶太さんが唯一の2曲選曲になりました。起用される作品が自分の守備範囲と若干ズレている印象でこれまでそんなには聴いてこなかったのですが、やはり評判は伊達じゃないなあと。リトルソルジャーとパパパ、異なる方向性の2曲をともに上手く仕上げているのが流石だと思います。
 今回WUGは対象外としましたが、それでもやはりMONACAは入ってきますね。田中広川両氏もRGRちゃんらを筆頭に相変わらずの活躍ぶりでした。

 アーティストとしては過去の10選でも選曲したイヤホンズ、りえしょんが再度登場。特にイヤホンズは本当に毎回実験的なくらいに面白い楽曲を聴かせてくれるので、これからの活動にも期待したいところ。逆に新しい人で言えば斉藤朱夏さんはやはり気になりますし、田所あずささんはリトルソルジャーに限らず他のシングル曲も割と安定して好きなので、曲を掘ってくと面白そうだなという予感がしています。

 というわけで、今年のアニソン10選でした。今年はこうした10選記事を見かける機会も増えてきた気がします。界隈が盛り上がってきたのか盛り上がってた界隈に自分が突っ込んだのかわかりませんが(おそらく後者)、知らない曲を知る機会でもありなかなか面白いなと。こうしたところで開拓できる新しいジャンルも含め、来年も新しい楽曲群に出会えればいいなと思います。それでは!

【追記】
アニュータ派の方のためにプレイリスト

Spotifyと比較してチュラタ チュラハとパパパが消えますが、Twinkle Starsは配信があります。