しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【仮面ライダーセイバー関連書籍】東映ヒーローMAX Vol.62



【掲載内容】
〇作品紹介
見開き2P。放送済みEPの場面写など。

〇キャラクター紹介

登場済みのライダーや派生フォーム、怪人などのスーツ写真を中心に計10P。

〇キャストインタビュー

・内藤秀一郎さん(神山飛羽真/仮面ライダーセイバー役)
・山口貴也さん(新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズ役)
川津明日香さん(須藤芽依役)
各人とも、スチール写真3枚とインタビュー2Pの構成。

〇スタッフインタビュー
・高橋一浩さん(東映プロデューサー)
福田卓郎さん(脚本)
・柴﨑貴行さん(パイロット監督)
各人ともインタビュー3Pの構成。

その他、セイバー特集とは別企画にて、仮面ライダーセイバー役スーツアクター・浅井宏輔さんのインタビュー(スチール写真1P、インタビュー3P)が掲載。

【インタビュー雑感】
 キャストインタビューに関しては先日紹介した宇宙船などと重なる部分も多かったですが、スタッフインタビューに関してはこの東映ヒーローMAXが今のところいちばん濃いように感じます。特に、福田さん・柴﨑監督の両名にも取材していることもあってかシリーズ構成面、物語に関連する内容については他誌よりも一歩進んだ掘り下げがなされていますね。
 個人的に特に収穫だったトピックは2点ほど。まずは「SF/ファンタジーの振り分け」についてです。
 これは主要スタッフ3名全員のインタビューに共通していたのですが、「最初は意図的にファンタジーの方に振っているが、物語が進むにつれてSF的な形に寄せていくつもり」といった趣旨の発言が見られました。(これもインタビュー中で触れられていることですが)こうしたつくりは『ゴースト』とも共通している部分ですね。具体的な設定でいうと、高橋Pのインタビューにて
番組では「世界を作った1冊の本がありまして」としていますが、そこには本の形を成していない時代からの情報の塊みたいなものがあって、そこから人類はいろんな知恵とか技術を手に入れてきたんじゃないかっていう。オカルト的にいえばアカシックレコードです。
といった言及があり、ゴーストにおけるグレートアイやそこから生まれた技術・歴史に近い存在の登場を予感させます。こうした設定や制作側のスタンスは頭に入れたうえで見るのとそうでないのとで気持ちがだいぶ変わってくると思うので、前もって知ることができたのはお得でした。

 続いて2点目は「対象年齢、作風」について。ここまでの放送分にも色濃く出ていますが、やはり「明るく楽しい仮面ライダー」というのは強く意識されている印象。こうした方針はやはり昨今の社会情勢によるところが大きそうで、前述の"ファンタジーに寄せている"云々もここに起因するようでした。「もう少し厳かな路線のファンタジーにする案もあったが、今の時代に子供に届ける物語として、より明るいイメージに変更した」という発言もあり、これまたゴーストのような外部要因での路線変更の苦労が偲ばれるところです。とはいえ、スタッフィングの理由として「前回は遅れての参加だった福田さんに立ち上げから入ってもらいたい」「親として子供目線を意識している柴﨑監督にお願いしたい」といった発言もあったので、ゴーストほど急な方向転換があったわけではないのかなという気もします。半分くらいは「そうであったら良いな」という願望ですけどね(笑)。