しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』#3 「おしゃれ番長・ひな見参じゃん!」





 ひな先輩、本格登場回。サブタイの通り、「おしゃれ番長」という肩書きなのでシリーズ的にはコスモさんなんかも浮かびますがそれは置いておくとして……今回だと「番長」の部分が随分と強く印象に残りましたね(当人よりも周囲の反応によるところが大きいですが)。

#3 『おしゃれ番長・ひな見参じゃん!』

脚本:坪田 文/絵コンテ:南 康宏/演出:米田光宏

 鮮烈なデビューを飾ったまつりのもとに、先輩プリマジスタであるひな先輩がやってきてトレーニングに誘う。そんなにおかしな展開ではないと思うので、「呼び出しじゃないの?」という反応は逆に突飛な気がするというか、「そんな警戒することある!?」となって笑ってしまいました。そしてそれがあながち間違ってないからタチが悪い(笑)。ひな先輩自身が何かするわけではありませんが、ぽっと出の新人が幅を効かせることを快く思わない取り巻きの女子たちはまつりを潰そうと妨害を仕掛けてきます。……いや、それにしたって顔面目掛けて硬球を投げつけるのはヤバくない!?中学生女子の平均球速がその程度なのかはわかりませんが、普通に考えて大怪我必至の強力な攻撃だったので驚いてしまいました。それほどの攻撃にも拘わらず被害者であるまつりも含めて割とサラッと流してしまったあたりに妙な面白さも感じますが……良くも悪くもインパクトの強いシーンで、3話の印象が半分以上このシーンで埋まってしまいました(苦笑)。2話3話と登場人物の民度がすごいことになってる気がしますが、どこまで突っ走るのか気になるところです。
 ところで、この顔面硬球ガール。ビジュアルがレインボーライブに登場した通称偽おとはと全く同じということで、既に界隈では偽偽おとはなんて呼ばれ方もしています。もっと言えば、その隣にいるサイドテールの女の子は偽おとはの真の姿ことチップスさんと同じビジュアル。この辺はファンサービスなのか、制作上のなんらかの都合による設定流用なのかはわかりませんが、前者だとすれば監督である小林浩輔さんの遊び心なのかなと。オーロラドリームからプリチャンまで、さらにはキンプリSSSを含む全てのシリーズにレギュラーで参加されていた演出家であり、10周年記念として「かくれプリティー」なる小ネタがふんだんに含まれた回であるプリチャン118話も演出されていた小林監督ですから、シリーズ関連の小ネタはきっとお手の物でしょう。前回2話に出てきた暴れ牛なんかもシリーズのいろんなシーンを思い出す伝統の展開でしたし、今後もこういう小ネタはあるんじゃないかな~なんて思ってます。もちろん、細かいところで誰が手を入れたかとかは視聴者側からは分からないのでただの推測ですけどね。この辺もゆるっと注目していきたいところです。

 さて、周辺のヤバさに気を取られてしまいましたが、ひな先輩本人は明るく朗らかで好印象な人でした。まつりに声をかけたのも特に裏があるわけではなさそうですし、みゃむやチムムのドタバタ、腰の低いみるきなんかを明るく笑い飛ばしてしまうところからは強キャラらしい懐の深さを感じます。一方で粗相をした後輩をたしなめる常識もあり、まさに頼れるギャルの先輩といったところ。プリマジにかける思いも強いようで、ジェニファーのことを語るシーンからは勝利への熱い拘りを感じます。ステージ前後のシーンではプー民自分を鼓舞するような振る舞いや舞台裏で疲労を感じている様子もあり、文字通りの「努力型」なキャラなんでしょうね。それ故に今後の展開でも多くの壁が待ち受けているであろうことは想像に難くないので、その時どんな表情を見せてくれるのかが楽しみです。さりげなくグリリバ社長から「グランドフェスラストイヤーの弥生ひな」という発言もありましたが、今年で参加資格の最終年なんですかね?気が早いですが、慣例に従って2年目突入した後の立場も気になります。また、まつりたち後輩には見せていない「弱さ」の部分も知っていそうなあまねさんとの関係も今後の注目ポイント。
 そんなひな先輩のライブ曲は「Starlight!」。楽曲を制作したのはED曲も担当しているTeddyLoidさんとあって、ガッツリ本格EDMですね。EDMサウンドK-POPを介して近年は女児層でもトレンドなんだと思いますが、それでも過去シリーズより対象年齢が上がったんだなという印象はやっぱりあります。敢えて言うならEDとひな先輩曲が両方TeddyLoidさん、まつり曲もわりと打ち込み系の印象なのでちょっと似通ってる気がするのは気になるかも?この辺は今後曲が増えてどうなるかなーといったところですね。

 ひな先輩の話がメインでしたが、まつり周辺の描写についても印象に残るポイントがチラホラと。まつりがみるきからも「おめでたい子」という評価なのは納得ですね(笑)。それすら皮肉に感じず受け取っているので、根っから天然だなあと思います。かわいいね。あとは橙真とのシーンもありましたが、橙真のみゃむに対する認識はちょっと気になったかな?まつりと一緒になってごまかしてくれましたが、特にみゃむの詳細(魔法界から来た、変身できる)を知っているわけではないと思うので……そこははっきり秘密を共有している間柄にするか、逆にまつりが橙真に対してももう少し慌てるとかあっても良かったんじゃないでしょうか。とはいえ、まつりが慌ててるので特に詮索せずまつりの味方に回る橙真からは幼馴染への愛情を感じてほっこりとしました。これからもこんな風に応援できる幼馴染ラブコメポイントを積み重ねていって欲しいですね(視聴者好感度のカギを握るのはどちらかというと橙真よりまつりな気もしますが)。

 次回は早くも訪れたケンカ回。今回が衝撃の引きだったので果たしてどんなテンションになるのかわかりませんが(笑)、サトジュン総監督・小林監督の連名コンテと予告されていることもあり最初の山場になりそうな気配がぷんぷんしています。それではまた次回!