しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』第10話 「プリマジしか勝たん!激熱オフ会!!」

ニコニコ動画


 オンエア当日はプリマジスタも出演するシリーズ恒例イベント、ウィンターライブの開催日。というのが考慮されたのかわかりませんが、オタクコメンタリー総集編も交えてのエピソードとなりました。

#10 『プリマジしか勝たん!激熱オフ会!!』

脚本:助川紗和子、絵コンテ/演出:今中菜々

 枕の話を若干引きずりますが、実際問題ライブスケジュールとシリーズ構成ってどのくらい兼ね合わせて決めているんでしょうね。アニメに関しては最初に1年分のスケジュールを組むと思うんですが、やっぱりその時点でライブの日程もあらかた決まってるんでしょうか。原作元がT2Aであることを踏まえるとまずは筐体のスケジュールがあって、アニメ・ライブイベント・楽曲リリースが追従する形になるんですかね……って、楽曲リリースはあまり追従できてないですねハッハッハ(なんとかしてほしい)。ともあれ、ライブに足を運んでいてオンタイムでの視聴を逃した身としてはこうして気軽に見られる回にしてくれたのは助かるなとも思いました。

 さて、なんやかんやで定期的にあるプリティーシリーズの総集編エピソード。やはりライブパートを軸に振り返るものが多い印象があります。前もどこかで言った気がしますが、ライブはそこだけを切り取ってもわりと成立するのでこういう時に便利なんでしょうね。既存の映像に新規のナレーションを交える構成も総集編回としてはベタなつくりですが、ぬるぽん氏・たわし@自由人氏・嘆きのクリムゾン氏のオタクトリオがガッツリ参加しているのが面白いところ。Aパートに関しては彼女らのメイン回と言っても過言ではないかt……いや、流石にメイン回は過言かもしれませんが(笑)、初登場時の予想を大きく上回るしっかりとした出番で嬉しかったです。個人的にはこういう準レギュラーポジションのキャラが好きなので、出番が多いのは大歓迎。それと、このコッテコテなオタク集団に「主人公」であり「垢抜けた最近の子」であるまつりが自然に馴染んでること、ひいてはれもんというオタクキャラがいるのにもかかわらずまつりにも「プリマジオタク」というパーソナリティがあるあたりが地味に現代的だなあと感じてます。オタクカルチャーが一般化して、みんな大なり小なりオタク的な趣味を持っているような時代性が反映されてるなと思いますね。

 尺としては振り返りがメインになるからなのか、構成としてはちょうど展開の切り替えの時期に入るからなのか、意外と縦軸の重要なシーンが入りがちなのも総集編あるあるでしょうか。今回も例に漏れず、Bパートではいろいろと先につながりそうな要素がありました。今回は夢オチでしたが、「マナマナとチュッピがバディを組む理由とは?」というのは後半で深堀りされそうですね。グリリバ社長とフェスリダ学園長(+ジェニファー、ひゅーい、あうる?)の狙いと絡んでくるところでしょう。「バディ」と「魔法」がプリティーシリーズ内でプリマジの特徴となり得る要素だと思うので、そこでどういったドラマが展開されるのか期待が高まります。
 そして、現時点のラスボス候補ナンバーワンであるジェニファーさんもその存在をアピールしてきました。まつりに問いかけた「What's your "PRIMAGI"?」はすなわち「ワッチャプリマジ!」。作品タイトルの回収ですね。「ワチャワチャ感」を表す掛け声としての「ワッチャ」も定着してきましたが、改めて「What's your」の意味合いが提示されました。文字通りの「あなた(まつり)にとっての"プリマジ"は?」というのはこれからじっくりと描かれていくと思うので今の時点でどうこうではないのですが、個人的には「プリマジ」をさらに「プリティー「マジ」に分解したいなという気持ちもありますね。言葉の意味合いとしては広くとりすぎかもしれませんが、「あなたの"プリティー"=光るものは?」という問いかけと、「あなたが"マジ"=本気になれるものは?」という問いかけです。プリティーシリーズ全体として10周年を契機に「女の子の夢を応援する」というテーマを標榜するようになりましたが、「自身の魅力をしっかりと捉えて、何かに"本気"で打ち込めばきっと素敵な未来が拓けるよ」というのがプリマジ流の応援になるんじゃないかと思ってるんですよね。そんな意味合いをタイトルから感じ取っているので、作品の方向性としてそうしたところに期待したいな、と改めて感じるシーンでした。

 今回は新規のCGライブシーンはありませんでしたが、1話でもちらりと流れていたジェニファーの楽曲が挿入歌として流れていたのは良い塩梅のサービス。例によって音楽ジャンルがあやふやなんですが(笑)、コーラスワークが強めでゴスペル風味という印象です。歴代のボスキャラと比べても、ちょっと違った雰囲気でありつつ負けず劣らずの格を感じる曲調ですね。1話ではCGもチラ見せしていましたが、こちらも楽曲に負けないクオリティになるのは確かなので引き続き本格登場を楽しみに待っています。

 次回はいよいよ1クール目のクライマックス突入、激戦区と称されたスター地区でのフレフェスがスタートします。とはいえ我らが甘瓜くんは出場辞退しているので、事実上ひな先輩VSまつりの一騎打ち。歴代シリーズでも様々なアプローチがあった大会編、プリマジの描き方に期待しています!