しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』第15話「もうやめだ!合宿なんてやってられない!」

YouTube見逃し配信】※2022年1月31日(月)まで


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 個性あふれるプリマジスタたち、ここに集結。これまでひとりひとりを登場エピソードで掘り下げてきましたが、全員をひとまとめにすることで掛け合いの面白さを出していくターンに入ったな、と感じるエピソードでした。

#15 『もうやめだ!合宿なんてやってられない!』

脚本:村山 功、絵コンテ:南 康宏、演出:髙橋福大郎

 エキシビションに向けた成績上位者たちの合宿。どうやら仕掛け人はひゅーいのようです。御芽河の面々からも独立して動いている様子で、何やら迫る危機に備えているような言動も見受けられました。終盤に世界の危機が訪れるのはこれまでのシリーズでも割とあったことですが、プリマジだと魔法要素もあるので本格的にマジカルな展開になるかもしれませんね。おそらくは縦軸に関わるが故にまだよくわからないところも多いひゅーいですが、今回の動きはけっこう彼の意図をつかむヒントになったかなと思います。
 とはいえ、どんな意図があろうと今のところ参加者の面々には関係なし。今回のエピソードではシンプルに、ドタバタの合宿劇が描かれました。揃いも揃って個性を煮詰めたような存在がプリマジスタなので合宿がすんなり進むはずがないよねというのは非常にしっくりきますが、引っ掻き回すのがひな先輩&あまね様の上級生コンなのはちょっと意外でしたね。本格登場直後のあまね様はさておくとしても、ひな先輩はこれまで「頼りがいのある先輩」という印象が強く、今回のような協調性に欠ける描写は新鮮に映りました。株が落ちたと言われるのもわからなくはないんですが、でもこれまで印象が良かったからこそそう言われてしまうわけで、損な立場だよなあとも思ってしまいますね(笑)。今回だけで見るとマイナスな印象もあるシーンでしたが、「完璧な先輩かと思いきや、身の回りのことはお兄ちゃんにやってもらっている妹キャラ」というのはいい意味でのギャップもありますし、より人間味が感じられるのもまた事実だと思います。これから先のエピソードでこのあたりがより深く描写されることに期待したいですね。
 一方で、今回その魅力を遺憾なく発揮しまくっていたのが甘瓜みるきさん料理・洗濯etc.を高いレベルでこなす家庭的な面を(劇中的な意味でも、メタ的な意味でも)視聴者に存分にアピールしていきました。かわいいキャラづくり自体は劇中世界でもだいぶボロが出てきているように見えなくもないですが、我々視聴者からの扱い同様、そんな二面性も含めて愛されているのかもしれませんね。この人はそれこそ下がるタイプの株を持ってないからズルいよなあ(笑)。とはいえ、加減を間違えると嫌味になってしまうキャラなのは間違いないですから、そこは相変わらず上手く描けているなと思いました。「さよなら、みるきの青春の2ページ目……」という台詞もだいぶお気に入りです。
 また、みるきと言えば何かと話題になる(太めの)作画について。おそらくはメインキャラを体格レベルでも描き分けるようにしていて、その中でみるきは瘦せ型ではない、ということになってるんでしょうね。ただ、設定レベルできっちりかっちり固めきれていないのか、カットによってバラついている印象はあります。なのでそのうち良いバランスで統合してくれると良いかなと……いや、バラつきがあるのも楽しくていいかな(笑)?どうなるのかわかりませんが、個人的にはシュッとしてるときもまるまるしてるときもかわいいお~♡みたいな気分で見守ってます。

 曲者揃いの合宿において、唯一場をまとめようと励んでいたのが漆黒の明星氏。周囲の押しの強さに胃を痛めつつも、ここぞで強い意志を見せられるのはれもんの魅力ですね。想いが先行して気持ちを伝えることに慣れていないせいか、全く意味の分からない謎の動きとたとえ話をしてしまうあたりも愉快かつ可愛らしく、視聴者的にもすっかりきゃろんくんの気持ちで見守ってしまいました。そして、勢いのままにCGライブもれもん氏が担当。今週のエピソードは全体的にプリパラ~プリチャンの雰囲気に近いような楽しさがありましたが、この「自然な流れ」っぷりもまさにそんな楽しさを感じるポイントでした(笑)。シナリオ上ではそこまで重要なライブではなかったですが、そのぶん新コーデを用意することで目新しさを出しているのはとても良いことだと思います。ゴシックケープコーデがまた非常にかわいいんですね……。ケープが"癖"に刺さってしまいました。

 以上、合宿編その1。これまで明かされていなかった情報や、印象の変わる一面などが次々明かされていった回だったなと思います。特にひな先輩とみるきはキャラクター同士の掛け算を見せる展開になったからこそこれまでと違う面が見られたなと思いますし、それぞれの家庭について布石が打たれたのも先につながる要素として気になるところ。あとは、れもんとまつりが1個違い(れもん2年生、まつり1年生)なのも劇中ではっきり示されたのは今回が初めてですね。人付き合いが苦手なお姉さんが明るく快活な年下の女の子と仲良くなっている関係、非常にいいものだと思います。まつれも尊いでござる!

 次回はまさかの(?)橙真メイン回。これまでも要所要所でしっかりと印象的なシーンが用意されている橙真ですが、いざメイン回となるとどんなことをやるのかなかなか予想がつきませんね。いつかCGが用意されるとしてもこのタイミングでは無いような気がするんですが、果たしてどうなることか……まて次回!