しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』第16話「橙真の『マジ』 ひゅーいの『マジ』」

YouTube見逃し配信】※2022年2月7日(月)まで


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 プリマジボーイズ、初のメイン回……というよりは、魔法界側の描写が多かったなという印象でしたね。シリーズ伝統のパフォーマンス活動的なものにマジカル要素を加えているのがプリマジですが、そのマジカルの部分が大きく取り上げられた回でした。

#16 『橙真の『マジ』 ひゅーいの『マジ』』

脚本:坪田 文、絵コンテ:小松達彦、演出:熊野千尋

 「プリマジ」とはいったい何なのか?シリーズで言うならプリズムショー(競技)、プリパラ(アイドル空間)、プリチャン(動画配信プラットフォーム)に連なる作中世界の大流行エンターテインメントコンテンツなわけですが、それはチュッピ側の視点。マナマナ側からはまた違ったものであるようで、フェスリダ学園長は「チュッピからワッチャを得るための手段」と言い切っていました。マナマナはなぜワッチャを集めているのか、ワッチャが得られないとどうなるのか、そんなことも気になるポイントですが、そもそもチュッピからしかワッチャが得られない現状を考えるとマナマナという種族自体が妙にチュッピに依存しているようにも思います。マナマナとチュッピ、この世界を織りなす2つの種族はどのように成り立ってどのように交わり始めたのか、そのあたりを深く掘り下げてドラマが生まれると過去作との差別化もできるかも?という気がしますね。

 そんなマナマナサイドの若頭、ひゅーいさん。これまでは意味深な言動が多く底が見えない犬(「狼と言ってほしいね」)でしたが、メイン回が描かれたことでちょっと印象が変わりましたね。情報としては視聴者に明かされている以上のものを持ってはいるのでしょうが、自分の「気持ち」については彼自身もまだあまりわかっていないのかな、という風に思いました。プリマジに魅かれる気持ち、橙真に魅かれる気持ち……わからないからこそいろんなことを仕掛けて想いを確かめていくところはちょっと可愛らしくもあり、またある種の主人公らしくもありますね。トリックスターであると同時に、彼もまた群像劇を構成する主人公の1人なのかもしれません。プリマジ面ではジェニファーの相方なのかと思ってましたが、もしかすると橙真とバディを組む可能性もあるのかも?という思いも強くなりました。

 そんなわけでもう一人のメイン、橙真。ひゅーいに好かれているのをきっかけに、まつりたちよりもさらに魔法界の深いところに関わり始めましたね。突然非日常に巻き込まれまくってますが、しっかりと受け止められる度量の広さは流石のイケメン2だと思います。ひな先輩が陥落した今、プリマジ聖人ランキングぶっちぎりトップなのではないでしょうか(笑)。
 メインキャラとして登場している以上やっぱりプリマジデビュー説も考えてしまいますが、でも彼にとって「マジ」になれるものってやっぱり飴作りなんですよね。まつりたちと同じ土俵にはいないからこそ、プリマジスタではない立場からマナマナとチュッピをつなぐ役割を担うのも面白いかもしれません。元より重要なポジションだと思ってましたが、マジカル部分に関わる裏主人公みたいなキャラになり得る魅力も秘めた男だなと改めて感じました。

 イケメン1&2の話をした流れで、イケメン3・"御芽河の御子息"・祈瑠くんについてもちょっとだけ。今回の祈瑠くんは、魔法界に潜り込んだ形の橙真を探すため巡回をしている、という流れで登場でした。彼が……というよりは御芽河が、だと思いますが、魔法界にも直接出向けるような立場と手段があるんですね。祈瑠くん自身はやはりピリピリした空気を感じるタイプのイケメンで、以前の登場シーンを踏まえても親子関係あたりに何かしら不満を抱えてそうな印象があります。こうしたところから御芽河全体の意志とは裏腹な行動につながっていきそうな予感もありますが、ここはまあ御芽河まわりが動き始めてからの注目ポイントですかね。

 さて、男子が目立ったエピソードではありましたが、それだけではありません。「エレメンツコーデ」の概念もより掘り下げられた回でした。フレフェスにてひな先輩のもとに舞い降りたフェニックスに限らず、精霊をまとったコーデが複数存在するとのこと。まあ、「火」があるなら「水」や「風」やエトセトラが存在するのは古来の伝統ですよね。おそらく今後の展開で各人取得していく流れになることでしょう。はにたんが言った通り、全部揃えることで何が起こるのかも興味を惹きます。ピコック先生が出てくるのかな
 そんなエレメントの中でも、今回のエピソードを引っ掻き回したのが水の精霊・ウンディーネさん。cvを担当するのは大原さやかさんです。サトジュン作品的にもお馴染みのキャストとのことですが、個人的にはあまり通ってこなかったので……思い出したのはテツ姉ぇですね。テツ姉ぇと比べると今回は厄介度がかなり高かった気もしますが、やっぱりお茶目なオバチャンが(も)上手い人だなあ~と。「イッヒッヒ~食べちゃうぞ~」のオールドスタイルぶりがだいぶツボに入ってしまいました(笑)。それとエレメントつながりで、細かいところですがひな先輩の身体を張ったフェニックス焼肉ギャグも楽しかったですね。カットが切り替わった瞬間めっちゃ真面目顔になるのに、ちょっと焦げてるひな先輩がおもしろかわいくてすごく良かったです。相棒的なポジションはやっぱりそれぞれにパートナーがもういるわけなので、エレメントさんたちはこんな感じで時にコメディリリーフとして、時に立ちはだかる試練としてキャラが立ってくるとちょうどいいポジションに収まるような気がします。
 と、いうわけで次回は早速ウンディーネさんが試練、もといコーチとして合宿に参加する模様。ひゅーいの特訓はだいぶシュールでしたが、ウンディーネさんは素直な特訓描写になるのか、はたまたさらに癖の強いものになるのか?チムムの決断とともに、そんなところにも注目したいと思います(笑)。