しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【アニメ感想】『キラッとプリ☆チャン』第63話「めるちゃんと!仲良し合宿してみたんだもん!」【プリチャン感想】

 先週はWITHのマジヤッベーチョースッゲーライブに行ってたらその後更新を逃したまま1週間経ってしまったので、まずは丸1週遅れですが63話の感想から。める、すずともにキャラクターを掘り下げつつ、新曲新キャラと要素も盛り盛り。映像的にも細かな見どころが多く、とても出来のいい回だったと思います。

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 62話に続き、話を回すのはめるすず&まりあ。中でも、めるとすずの関係に焦点を当てたエピソードになりました。この2人は何かと対比が効きますね。
 前回、その天才性ですずを上回るほどのダンスパフォーマンスをさらりとやってのけためるめる。すずが受けた衝撃は相当のものだったようで、合宿にて自分の実力を証明することを目的に「かわいい仲良し合宿配信」へ参加することを了承していました。この辺りの展開にはすずちゃんのキャラが立ってきたのを感じますね。あまりお行儀のよい言葉選びではないですが、いい意味で「イキっている」というか(笑)。自分のスキルをアピールしていくものの天才・めるめるの前に圧倒されてしまう姿は、若干の不憫さをはらみながらもなんだか微笑ましい気分になってきます。まさにまりあ先輩の言う「かわいい」が実感できる感じ。
 
 合宿中、なんでもすぐにこなしてしまうめるの姿に打ちのめされて曇っていくすず。しかし、「できる人にできない人の気持ちはわからない、でもそれはできない人にできる人の気持ちがわからないのと同じ」ということに気づいてからだんだんと風向きは変わっていきます。
 「人は相手の気持ちを理解することはできない、だから自分とは違う相手を認めることが大切」というのは今の時代において基本的に是とされている考え方であるように思います。というわけで、まずは「できない人の気持ちはわからない」という問題に対する回答としてお見事でした。とはいえ細かく言うならそれでも相手を理解しようと努力するのは大切なことだと思いますし、めるめるはそのあたりがやや欠けているように思わなくもないのですが……それでも許せてしまうのは彼女の天真爛漫さ故。めるの苦手なこととして「ジッとしていること」を挙げられたときに思わず吹き出してしまったすずの気持ちがよくわかります(笑)。
 また、人と人とのコミュニケーションという部分からさらに一歩踏み込んで「知らないことを知るのは楽しい」という話につなげたのはとても好きでした!めるは天才キャラなわけですが、「知識欲」をしっかりと描いてくれたのが自分のなかの「頭のいい人」に対する解釈と一致していて非常に気持ちが良かったです。キャラ設定を文字で読むのは簡単ですが、こうして劇中にも腑に落ちる描写があるとやっぱり嬉しいですね。

 そして、ライブパートは待望のめるソロ曲『スペース!スパイス!スペクタクル!』。コズミック感と自由奔放さ……めるの魅力を詰め込んだライブでした。ソロ曲はやはりキャラクターの特徴がよく出るように思います。ジュエルアイドル10人分、誰が選ばれるのかはまだわからない部分もありますが、それぞれの個性が見える10曲が出揃うのが今から楽しみになりますね。
 ただ、ちょっと残念だったのは虹ノ咲さんとの絡みがないままにジュエルコーデを覚醒させてしまった点。今回のエピソードとしては文句なしなのですが、1年かけて進めそうな虹ノ咲さん側のストーリーにはジュエルアイドル全員を絡めていってほしいと思っているので、ジュエルコーデ時には何かしらのエピソードがほしかったとは思います。今後どこかのタイミングでも良いので、メルティックやまりあ、すずにも虹ノ咲さんとガッツリ絡む回があると嬉しいですね。

 というわけで、「天才と凡人」という対立項を立てて話を進めた63話。重くなってもおかしくないテーマですが、上手くガス抜きをして今回だけで無事着地させたのがとてもプリチャンらしくて良かったと思います。おかげで合宿を終えたすずとめるのやりとりがスッキリと爽やか。特にすずちゃんは、本格デビューに向けてどんどんと魅力を増しているように思いました。
 シナリオもさることながら、今回とても良かったのは全体的な映像のテンポや小ネタ。CM前後が顕著でしたが、まりあ先輩の司会進行によって劇中での配信番組をそのまま見ているように見せる演出がとても好き。それだけでなく、すずの反復横跳びやクライム用の壁を撮影してそのまま後ろに倒れるまりあ先輩、そしてめるの動き全般など、特に話の進行に関わらない部分で遊びを多く入れているのが大変好みの映像でした。絵コンテを担当されたのはベテラン・誌村宏明さん。お名前はいろんな作品でよくお見かけするのでプリチャンでも過去コンテを切っていたのは覚えていましたが、調べるとプリティーシリーズはキンプリ除いて皆勤賞なんですね。改めて今後注目したいスタッフさんの1人となりました。

 そしてそして、最後にいよいよ顔見せしたディアクラウンの店長さん。まるで中学生のような見た目、ピンクのボブヘアー、そして加藤英美里さんボイスの「ハピなる」という台詞……非常に覚えがありますね(笑)。
 というわけでプリティーリズム・レインボーライブ』からのスターシステムが確定した店長さんですが、この感想を書いているタイミングでは既に次回64話が放送されており、そちらでさらに多くの出番がありましたので、彼女についての話は64話感想で書きたいと思います。今週中に書くぞー!(決意表明)