しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』第40話「You are MY Sunshine」

YouTube見逃し配信】※2022年8月1日(月)まで


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 OPも新しくなり、いよいよクライマックスの第4クールに突入。この時を待っていたと言わんばかりの怒涛の展開で幕開けとなりました。

#40 『You are MY Sunshine』

脚本:坪田 文、絵コンテ:大宙征基、演出:熊野千尋

 阿智彦と学園長が実質的な代表となって交わされる、チュッピとマナマナの交流。作品世界の根幹を成し、同時にシナリオ的にも縦軸に相当するこのあたりの要素が深く描かれた回でした。強力すぎるマジを恐れた魔法界によるリューメの封印、御芽河が進めていたチュッピのマナマナ化の研究と、それを察した道人による研究の凍結。今の魔法界とチュッピたちの関係性はこうした出来事が起点となって作られていることが分かってきました。阿智彦が今なおマナマナ化の研究を進める理由は「道人への復讐」ではないのかとあうるは言っていましたが、実際のところ彼の真意がどこにあるのかは気になるところ。少なくとも魔法界の上層部は根本的にチュッピの存在を下に見ているので、そうした状況に対して一石を投じたくなったとしても自然ではある気がしますし、はたまた純粋な力への欲求からという可能性も残されてはいます。なんにしても、阿智彦は今後の展開においても引き続きキーマンとなることでしょう。中年男性が重要になりがちなシリーズだ。

 と、そんな大人たちの思惑に振り回されてしまっているのがジェニファー。彼女は思ったよりも阿智彦への恩義と信頼を感じていたんだなあと思ったら、早速その信頼を裏切られてしまっているのがつらいところです。彼女が「裏切られた」と感じる、その一線を越える最後の一押しが「小手先のごまかしをされたこと」なのが(お話の展開として)良かったですね。阿智彦のダーティな部分はある程度織り込み済みで付き合っていたジェニファーですが、「マジ」をぶつけてくれないのであればそれは信頼できないよと。作品のテーマとして一貫している部分ですし、そこそこ進んだ関係であれば本音を明かしてくれない人を信用できないというのは一般的なコミュニケーションにおいても通じることですから、説得力がありました。

 映像的な見どころは、何と言ってもジェニファーの新曲・新ライブ。信じていた人に裏切られた、その絶望が楽曲にもダンスにも感じられるものでした。そのままジェニファーは太陽のエレメンツと融合してラスボスとなるわけですが、こうしたファンタジー感をまとう「ボスキャラ」演出が本当に上手い。10年積み上げてきたシリーズの強みを感じますね。
 ジェニファー+太陽のエレメンツによって全てのコーデが封じられ、プリマジができない状況。魔法界へと姿をくらませていた道人も姿を現し、改めて一気に最終盤の雰囲気になったなと感じる回でした。40話だとちょっと早い気もしますが、その分ここからさらなる展開を見せてくれるのではないか、と期待したいですね。