しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』第34話「私だけのビビッドスター」

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 ひな先輩エピソード、後編。前編で受けたダメージを一つずつ癒していくような、暖かさに溢れた良いお話でした。

#34 『私だけのビビッドスター』

脚本:坪田 文、絵コンテ:大宙征基、演出:児玉和子

 ジェニファーとの対戦が叶わず、ましてや彼女の眼中に自分はいなかった(と感じた)ショックから心身ともにダメージを負ったひな先輩。ですが、周りには彼女のことを想ってくれる人たちが多くいます。まつりが弱っているひな先輩を肯定し、あまね様は声を張り上げてまでステージ上のひな先輩を激励する。他にも、「仲間でライバル」のプリマジスタたち、親衛隊、彼女のステージを見ていた子……様々な人たちとの交流の中で、ひな先輩が「ありのままの自分」を再び肯定できるようになるお話だったんだなあと思います。そもそも、ひな先輩という人は自分のことをとても追い込む人間です。それは彼女を突き動かす原動力となり、人を惹きつける魅力にもなっているわけですが、必要以上の焦りは時に自分を傷つけてしまうもの。こうして一度立ち止まり、自分のことを見つめ直すのも必要だよねという話運びはとても好きな流れでした。これまではステージ裏で行っていた「できる!」の気合入れをステージ上で見せていたのは良い演出。完璧な理想の自分だけでなく、それを追い求める自分のことも見せられるようになったのはひな先輩の良い変化と見ていいんじゃないかなと思います。

 そんなひな先輩の復活劇の裏側では、例によって御芽河のたくらみも進行している様子が描かれていました。通常マナマナに送られるワッチャをチュッピ自身が取得することで、疑似的にマナマナに近い存在となるシステム。あうる曰く危険性もあるとのことでしたが、チュッピから生まれるワッチャがチュッピ(プリマジスタ)に戻ってきて問題とはこれ如何にという気も……量とかそのあたりの関係なんでしょうか?ともあれ、魔法の力を手に入れるのが目的の阿智彦としてはうってつけの手法のようですね。「神になる」という発言もそうですが、この辺りは分かりやすくファンタジーのボスキャラ的ムーブでした。話が戻りますがひな先輩のプリマジの際には彼女を狙う太陽のような存在がいることも示唆され、終盤はこのあたりの神々と魔法の戦いになっていくのかなと予感させます。……しかしながら、イカロスの神話を引き合いに出されるなどあうるたちからは否定的な見解が示されていて、既に成功の未来が全く見えないのがいかにも阿智彦くんという気がしますね(笑)。