しちさん21 (hatena)

アニメや特撮系を中心に、楽曲・映画・イベントなどの感想を書きます。

【ネタバレなし】Vシネマ『ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』完成披露先行上映会感想

平成ライダーシリーズ第17作『仮面ライダーゴースト』より、2号ライダーの深海マコト/仮面ライダースペクターを主役としたスピンオフVシネマ。4月の発売に先駆けて完成披露の上映会に参加したので、ネタバレはなるべく控えつつ軽く感想を……と言いつつ、全く前情報入れたくないって人は(そもそも来ないだろうけど)読まないようにしてね。


まず第一に、やはりTV本編の仮面ライダーゴーストとは明確に一線を画す作風だったなという印象。TVシリーズ平成ライダーでは珍しいほどに低年齢層を意識したつくりでしたが、高橋プロデューサーが各種インタビューで「企画当初は昭和初期のような怪奇路線を目指していた」と言っていたこともあって今回が「最初にやりたかった『ゴースト』」なんだろうなと感じました。個人的には(話づくりに不満を感じることもあれど)TV本編のような作風を魅力に思っていたので不安なところも大きかったのですが、意外にも素直に受け入れることができたのはマコトが主人公のスピンオフだからこそかなと思います。ちなみに大天空寺の面々(仙人とユルセンは出番なし。残念。)はほぼ顔見せ程度の出番なのでいつも通り。御成、イゴールあたりも本編のノリが残ってます。この辺は賛否分かれるところかもしれませんが、今回はいい塩梅で癒しになったんじゃないかなあと。ちなみにタケル殿の日常を感じられるシーンも少しですがありますので、タケル殿の祖父母勢も安心して孫みを感じに行きましょう。

つづいて役者陣。今回の話の核を担う人物・ダントンを演じるのは米米CLUBのジェームス小野田さん。このダントンの印象がとにかく強烈というか……予告の段階で(いい意味で)非常に不気味なビジュアルの方だなあと思っていたんですが、お芝居も含めそれこそ怪奇的な雰囲気をまとっていてこの人なくして『スペクター』の作風は成り立たないのではと思えるほどのオーラでした。その娘・クロエを演じるのはモデルを中心に活動するマーシュ彩さん。演技経験の少なさはまあ感じなくもなかったですがそこまで気になるほどではありませんでしたし、ハーフゆえの日本人離れした顔立ちは(念のため詳細は伏せますが)展開上説得力があるなと思いました。ゲストに負けじとTVレギュラー組も熱のこもった演技をされていて、主演のマコト役・山本涼介さんはもちろんアラン様こと磯村勇斗さんも本当に素晴らしい芝居でもう一人の主人公といっても過言ではありませんでした。

アクションや新フォーム(シンスペクターネクロム友情バースト魂)について。ドラマ面で描くことが多かったこともあってか、思い返すと今回「仮面ライダー」のシーンは要所のみに絞っていたように感じます。とはいえドラマの盛り上がりに合わせて変身、というのは非常に気持ちがいいですし、シーンは少なくとも変身後のライダーもとてもカッコよく魅せられていたと思います。特に友情バースト魂の登場シーンで磯村さんの熱演とともに「仮面ライダーネクロム 心の叫びを聞け!」のアレンジ劇伴が流れたのは鳥肌もの。話は逸れますが、ゴーストの劇伴はここ数年のライダーではトップクラスに好きなので今回新録(と思われる)劇伴が多数あって良かったです。でもどうせサントラ出ないんだろうなあ……。
話をライダーに戻して。ムゲン魂のデザインが好きな身としてはシンスペクターも大好きです。ほぼ共通じゃんなんて言われたりもしますが、もともとゴーストとスペクターは同系統のデザインなこともあってかあんまり気にならないんですよね。いつか両者並び立つシーンが見たいなあ、なんて思います。
また、今回すごく主張したいのが決め台詞のカッコよさ。これも本編ではbotと揶揄されるのも仕方なしというか、正直キャラ付けの一環で毎回ただ言わされてるだけだなあなんて思っていたんですが今回は「心の叫びを聞け!」「俺の生き様、見せてやる!」がともに非常に気持ちの入った使い方で、きちんとキャラクターの話す「台詞」になっていたのが印象深いです。


大きなネタバレを伏せるとこんなところでしょうか。書いててけっこうべた褒めしてるなと感じますが、ちょこちょこ不満点があったのも事実(苦笑)。ですがその辺について話すとどうしても物語の内容に触れることになりますし、内容についての感想は(良かったところ悪かったところともに)また発売後にでも書ければいいなと思います。ただ、『ゴースト』は1クール目や夏映画の「タケルの生死を軸にした話」はともかく本編中~終盤の「眼魔世界を中心としたSF的展開」はイマイチ乗り切れないなあと思っていたので、今回眼魔世界のお話で面白いと思えるものが本編メインスタッフの手によって作られたというのは本当に嬉しいです。 『スペクター』発売から1ヶ月後の5月にはメインライター・福田卓郎さんによる小説版が発売されることも発表されましたし、あわよくば映画の客演やVシネマ第2弾など、これからも『仮面ライダーゴースト』を感じることができればいいなと思いますね。

~おまけ~
せっかくなのでちょっとだけ舞台挨拶の話も。
キャスト陣で最初に姿を見せたのが御成役・柳 喬之さんで、 皆様ご存知の通り髪が生えていらっしゃるので一瞬「誰だ!?」となるなど(笑)。他のキャストでもライダー組はみんな髪色が変わっていたりして、それぞれ次の仕事で活躍しているんだなあと嬉しく思います。(いやオマエ何様だよという言い方ではありますが。)あとやっぱり生で見ると映像で見る以上に皆さん美男美女だなあと思いますし、山本さんと柳さんめっちゃ身長たっけえなと思いました。 挨拶はそれこそネタバレを含む面もあるので詳しくは言えないですが、会場のお子様たちから「ゴーストかっこいー!」「スペクターかっこいー!」って感じの声が飛んでたのがかわいかったです(後者に対し「知ってる!」と返した山本さんがイケメン度高かった)。そういえば上映中はシリアスシーンで「帰りたい……」って言ってるお子さんがいてちょっと笑いました。
また、翌日2/20がタケル役・西銘 駿さんの19歳のお誕生日だということで、サプライズでお祝い。山本さんからゴーストカラーであるオレンジのトレーニングウェアが送られました。おめでとうございます。タケル殿のことを考えるとこうしてお誕生日のお祝いができるのって素晴らしいですよね。いやまあタケル殿ではなく西銘さんの誕生日ですけども。っていうか改めて19歳ってすごいよなあ……。