しちさん21 (hatena)

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【アニメ感想】『ワッチャプリマジ!』第31話「マジ?テクノロジー?いざ、デュオプリマジ!」

YouTube見逃し配信】※2022年5月30日(月)まで


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 まつりとあうるのプリマジ。いわゆる主人公と追加戦士の組み合わせということですんなり受け入れていたものの、2人のプリマジには「魔法の有無」という大きな違いがあります。デュオを組むうえで避けては通れない違いなのでそこをベースに話を組んだ感じですが、この辺は縦軸にも絡むところなのでそっちの印象の方が強かったですね。純粋に楽しみでデュオをやりたいまつりと、みゃむの魔法のデータを研究するためにデュオをやらせようとしている阿智彦。その両者の間で揺れ動くあうるのエピソードでした。

#31 『マジ?テクノロジー?いざ、デュオプリマジ!』

脚本:広田光毅、絵コンテ:小松達彦、演出:米田光宏

 今回はあうるが力いっぱい感情を表現するくだりが印象的でしたね。自分のやっていることは間違っているのではないかという懐疑心、隠し事をしているうしろめたさ、そしてスパイの真実を打ち明けるときの涙。あうるのいろんな側面が見える回でした。あうるは「公開オーディションの合格者が演じる」ということが大きな特徴のキャラクターです。すなわち、キャストの藤寺さんがアニメのお芝居を会得していくのと、あうるの感情表現が豊かになっていくのがリンクするのが魅力の一つということ。今回のエピソードは明確にそのステップアップが見られる回だったと思います。もちろんまだ硬さも残っているかもしれませんが、気持ちのこもったいいお芝居をされてましたね。そんなふうに成長が描かれていくのも含めて、各シリーズの同ポジキャラよりもさらに「主人公」っぽさがあるのがあうるの面白いところです。ちなみに、お芝居的なステップアップとはあんまり関係ないんですが(笑)、個人的に好きだったのはみゃむの魔法に対する「エアロバイク使う意味ある?」というツッコミ。真顔で淡々とツッコむのがだいぶ好きでした。

 お話の流れに乗って、デュオプリマジ新曲「奇跡の降る」も今回お披露目。テクノっぽい曲調はテクノロジーの表現だったのかな?音楽ジャンルはいつも判断に自信がないんですが、他の方のツイートで「テクノ歌謡」というのを見つけてなるほどそれっぽいなと。”テクノマジカル”を上手く楽曲に落とし込んでいるように思います。初見インパクトだとワッチャプリーズのような楽曲の方が強いですが、フラットに楽曲として聴くとこちらも負けず劣らず好きな感じ。繰り返し聴くともっと好きになっていきそうな気配も感じますね。
 ライブ絡みだと、ステージ登場前のあうるとまつりのやり取りも良かったですね。一緒に頑張ろうね!と声をかけるまつりに対して、いつも通りのルーティンを崩さないあうる。そんなあうるにまつりはやや困惑していましたが、あうるの言葉の中に「陽比野まつり」が確かに入っているあたり間違いなくデュオに向けての準備をしているのがわかるのがいいですね。いい意味の、心地の良いズレがあるのが好きでした。

 そんなあうるの決意の行動を見たプリマジボーイズの反応も、この先の展開予想を含めての見どころ。中でも、阿智彦の気持ちに変化が出ていそうなのは大きいですね。「テクノロジーとは未来を作るためにあるもの」という、かつての理念を思い出したといったところでしょうか。若かりし日の阿智彦は若干見た目と声の年齢感にずれがあった気もしますが(笑)、このタイミングであうるが阿智彦に大きく切り込んでいったのは面白いですね。リューメ・ジェニファーペアのみならず、いろんな人たちが阿智彦まわりの話に絡めるようになるといいなと。群像劇のプリマジですが、それぞれの人生を尊重しつつ最終決戦で一つの問題に収束できると一気に盛り上がりそうなので、そんな展開に期待したいですね。