【重要】
— ラブライブ!スクスタ公式 (@LLAS_STAFF) 2023年6月30日
「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」(スクスタ)は、2023/6/3016:00をもちまして、サービスを終了いたしました。
たくさん遊んでいただき、誠にありがとうございました。スクフェスシリーズは今後も続いていきますので、よろしくお願いいたします!#lovelive#LLAS pic.twitter.com/Hdq5DQmsWT
あの日から変わり始めた世界で出逢えた奇跡は何より宝物です。
— ラブライブ!スクスタ公式 (@LLAS_STAFF) 2023年6月30日
夢で繋がってるから、限界のその向こうに行ける。
永遠の一瞬を感じて、トキメキを忘れずに、
これからもどうか、"あなた"の中で
『あなたと叶える物語』を紡いでいってくださいね。#lovelive#LLAS pic.twitter.com/ygR0EiYhjI
虹ヶ咲とスクスタ
サービス終了告知に合わせて公開された運営だよりでは、スクスタが担った役割として3つの要素が挙げられていた。
スクスタとしての役割、それは大きく分けて3つあったと思っております。
1つ目は、μ’s、Aqours、虹ヶ咲という3シリーズが登場するオールスターストーリーをラブライブ!シリーズとして初めてあなたにお届けすること。
2つ目は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会という、スクールアイドルの魅力をあなたに伝えること。
3つ目はアプリゲームでスクールアイドルの3Dライブ体験をあなたに楽しんでいただくこと。
僕にとってスクスタは、この2つ目の役割に特化したゲームだ。「PDP」として展開されていた虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が僕の耳に届くほどの盛り上がりを見せ始めたのは、スクスタのリリースがあってからだった。ゲームはアニメよりも間口が狭いぶん、シリーズのファンでもプレイヤーとそうでない人に二分されやすい。開始当初からプレイしていた層が「プレイヤーだけが知っている虹ヶ咲の話」で盛り上がっているのを見て、自分もそちら側に行きたいと思うまでさほど時間はかからなかった。
上原歩夢さん、劇中で出てるのか出てないのかわからないけどあだ名ぽむちゃんって言うんだ
— さんしち (@sanshichi21) 2019年10月14日
かわいい…… #ラブライブ三昧
前から気になってはいたし、フェスでポテンシャルも感じたし、アニメの前に「あなた」になっておきたいと思ったので…… #lovelive #スクスタ pic.twitter.com/pRUbbvpTBh
— さんしち (@sanshichi21) 2020年1月19日
2ndシーズン
3Dライブ、ゲーム性、キズナまわりは僕よりもずっとやり込んでる人たちがいっぱい語っていると思うので、ここでは自分の思い入れが深い要素について書く。となるとやはりメインストーリー、とりわけ2ndシーズンになるだろう。
1stシーズンのころのメインストーリーはμ's・Aqoursを交えたクロスオーバーの印象が強く、虹ヶ咲メンバー1人1人の描写は主にキズナエピソードの方で展開されていた。キズナエピソードでメンバーのパーソナリティを少しずつ知っていくのは楽しかったが、スクスタを"虹ヶ咲の原作"として見るとメインストーリーの重要な局面で歩夢・かすみ・せつ菜・栞子以外のメンバーの存在感が薄く、そこが不満だった。
しかし2ndシーズンに入ると、明らかに虹ヶ咲のメンバーによるドラマを描くことが意識された構成となった。μ'sとAqoursの出番は必要最低限に留まり、同好会というひとかたまりの総体になっていた(メインストーリーの)虹ヶ咲メンバーは部と同好会に分かれてぶつかり合う。こうした方針によって、1人1人の異なる考え方がよりはっきりと描かれるようになった。各章でメインとなるキャラクターを見ても、かすみ→しずく→璃奈&ミア→愛→果林&エマ&彼方→(合宿)→栞子→嵐珠……と、1stシーズンで大きく取り上げられた歩夢とせつ菜以外のメンバーの描写を強化する意図は明白だったように思う。このシリーズが展開された約1年こそが、自分が最もラブライブ!を積極的に追いかけた期間だった。
そして、2ndシーズンを語る上で欠かせないのが嵐珠とミアだ。
先行して(一種の)敵キャラ→追加メンバーの過程を踏んでいた三船栞子もなかなかに"おもしれー女"で好きだったけれど、嵐珠のインパクトはそれ以上だった。「一流の環境に身を置き、一流のサポートを受けることでより一層輝ける」という考えを絶対のものとして疑わない姿勢。持てる権力を振りかざして、部への加入を強制しようとする横暴ぶり。それでいて、根底に感じる同好会メンバーへの愛情。そのハチャメチャなキャラクター性に、ひと目で虜になってしまった。
この人おもしろいな #スクスタ pic.twitter.com/hSVvjglWJ4
— さんしち (@sanshichi21) 2020年10月31日
個人的には、ランジュへの印象が割と良かったのが嬉しい誤算。言動だけ見ればヘイトたまるキャラだけど悪意なしの絶対的王者なのが伝わる描き方だった
— さんしち (@sanshichi21) 2020年10月31日
ただ、活動禁止&監視委員配置はシチュエーション優先の展開すぎるだろ!とは思う。理事長が絡んでそうな気もするけどね #スクスタ
最終的にはもちろん和解、謝罪、加入とステップを踏んでいくのだけど、強引で、豪快で、そここそが最高にカワイイ女の子なのは同好会合流後もずっと変わらないでいてくれたのが嬉しい。
一方のミアは登場当初こそ嵐珠の陰に隠れていたけれど、彼女の掘り下げがなされた22章「気づいて、小さな声」がものすごく素晴らしい出来だった。
強くあり続けることで自身に降りかかる重圧を跳ね除けてきた少女がその重圧に負けそうになった時、弱さもひっくるめて受け入れてくれる友人に出会い救われる。繊細さと優しさが光るお話で、間違いなく全編を通してのベストエピソードだったと思う。
スクスタ22章読み終わりました。ミアの態度を軟化させる流れが自然だし、キャラクターとしてもすごく掘り下げられてて一気に好きになった……既存キャラも同好会サイド部サイド共に見せ場がちゃんとあって、掛け値なしに面白いエピソードでした。すごく良かったぞ! #スクスタ pic.twitter.com/8fIZculoMs
— さんしち (@sanshichi21) 2020年12月29日
プレイアブルになってからは、ストーリーを追うことに加えてこの2人のカードをガチャでゲットするのも目的に加わった。後発組なので絶対数は少ないけれど、所持率100%でフィニッシュできてホッとしている。
栞子も合わせて、のちにR3BIRTHとユニット名のついた3人はスクスタに出自がある、言うなれば「スクスタ組」。その新しいスクールアイドルが生まれていく過程をずっと見ていられたことが、このゲームから得られた何よりの喜びだ。
あなたちゃん
栞子も嵐珠も登場初期から好きになれた自分にとって、唯一鬼門だったのが「あなたちゃん」だった。自分の投影であるとされるキャラクターが周囲のメンバーからひたすら持ち上げられることにメアリー・スー的なむず痒さがあって、嫌いとまでは言わないけれど、あんまり上手くないキャラクターだな、という印象があった。
虹ヶ咲のTVアニメ化に際してアニメ版の「あなた」(のちの高咲侑)の名前を募集する企画があったが、当時はアニメ版「あなた」の人物像に関する情報は皆無。なのでスクスタの「あなた」を手がかりに、いろんな名前を考えて応募した。
【虹ヶ咲】"あなた"の名前を考えていたよという話 - しちさん21 (hatena)
採用はされなかったけど、おかげで僕のスクスタ内でのあなたちゃんにはしっくりくる名前をつけることができた。これが、彼女を1人の人物として捉える上で大きく役立ったのが印象深い。
2ndシーズン終盤、自分の気持ちを整理するための曲を作っていたあなたちゃんが同好会メンバーからの逆インタビューを受け、自分自身を深く掘り下げられることの恥ずかしさを理解する……というシーンがある。
このあなたちゃんの"照れ"に人間味と青春がたっぷり詰まっている気がして、すごく好きなシーンだ。そんな風にあの子の人格が見えるシーンをいくつも見てきた今、「あなたちゃん」はファンの総体であると同時に青春ストーリーを織りなす1人の登場人物だったと改めて思うし、そんな彼女のこともしっかりと好きになれた自分がいる。
L!L!L!
"「学校」で「アイドル」!?"なのがラブライブ!だけど、その本質は「学校」の方にあると感じる。あなたちゃんに限らず、舞台に立つ人間"以外"の描写が多いのもまたスクスタの好きなところだった。
3rdシーズンμ's編で相談メールを送ってきた子は、自分の趣味である将棋を通して友人を見つけた。4thシーズンゲストの加藤ツムギちゃんは、一度は諦めた製菓の道へと戻っていった。2ndシーズンでは「応援を含め、スクールアイドルを楽しむすべての人」をスクールアイドルとして定義したし、3rdシーズン虹ヶ咲編では、スクールアイドル同好会に限らずあらゆる部の活動をスクールアイドルエキシビションのPVとする展開があった。共通するのは、「ステージの上で歌って踊ることだけがすごいのではなく、やりたいことに全力で取り組むことが尊いのだ」というメッセージ。それを何度となく描いていた作品だから、スクスタの思い出はこの曲で締めくくりたい。
Love the Life We Live.
私たちの生きる人生を愛せよ。
ありがとう、良い作品だった。